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ForAthlete 935 と Spartan Ultra のGPSとバッテリを比較!

ガーミンの新機種、ForAthlete 935 と、スントの新機種、Spartan Ultraについて、GPSの精度と、バッテリ持続時間について、比較してみました。 また、すでに使っている方も、他社の新製品が気になっているのではないでしょうか。

比較は以下の2機種

公称スペック

FA935 Spartan Ultra
GPS
記録間隔
1秒~可変
Best 1秒
Good 1秒~
OK 60秒
バッテリ
持続時間
ベスト条件
GPS/HR
最大21時間
GPS:Best
省電力なし
最大18時間
GPS:Good
省電力あり
最大26時間
バッテリ
持続時間
セーブ条件
UltraTrak
最大44時間
GPS:OK
省電力あり
最大65時間

ガーミン ForAthlete 935 は、通常GPSモードとUrtraTrakの2設定、スント Spartan Ultra は、Best、Good、OK の3段階のGPS感度設定を持ちます。

それぞれ、人工衛星を見に行く頻度を下げることによって、バッテリー消費を押さえるしくみです。 ガーミンはGPSの受信間隔を固定することはできませんが、スントはBest:1秒、Good:約5秒、OK:60秒の設定が可能です。

ビルの影や山間部など、電波の状況が悪い地形では、衛星の受信頻度が上がるため、バッテリーの消費は激しくなります。

それぞれのレビューはこちらとなります。

live-simply.hatenadiary.jp

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Best条件ではGPS精度は互角、バッテリはFA935に軍配

ロードのジョギング

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比較的、上空の開けている郊外部で、幹線道路沿い、トンネル、蛇行する河川沿いを走行。

どちらも、GPSの計測間隔をベスト条件とし、GLONASSはOFFに設定。

そして、満充電とGPSデータのダウンロードを完了したのちに、テスト開始。

2017年5月26日
晴・16℃ 距離:8.6km

設定

  • ForAthlete 935
    GPS感度:Best条件・Glonass:OFF
    心拍センサ:手首光学式を使用
    ログ:1秒単位

  • スパルタン ウルトラ
    GPS感度:Best(1秒間隔・ Glonass:OFF)
    ログ:1秒単位
    心拍センサ:使用あり
    省電力:カラー表示あり・画面OFF無し

テストの結果

走行時間・距離

47分

地図:8.6km
FA935:8.87km
Spartan Ultra:8.79km

ログはこちら (赤:スパルタンウルトラ、青:FA935)

バッテリー残量

FA935: -4%(1時間あたり)
Spartan Ultra: -6%(1時間あたり)

光学式心拍計を使用しているにも関わらず、FA935が勝る結果となりました。 ログの精度は、ほぼ互角です。

ハーフはもちろんのこと、上空の開けたロードであれば、フルマラソン〜ウルトラマラソンまで、この設定条件でゴールできると思います。

圧倒的な省電力のGarmin UltraTrak

ロードのロング走

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野辺山ウルトラの後半、小海から野辺山までを走ってみました。ちょうど50kmの距離で、適度な高低差がある、上空の開けたコースです。

ウルトラを最後まで記録できるか確認するため、それぞれGPSの感度を、1段階ダウンした設定にしました。

満充電とGPSデータのダウンロードを完了したのちに、テスト開始。

なお、同時に Ambit2 を Best条件で計測しています。

2017年5月28日
晴・20℃ 距離:50km

設定

  • ForAthlete 935
    GPS感度:UltraTrak条件・Glonass:OFF
    心拍センサ:手首光学式を使用

  • スパルタン ウルトラ
    GPS感度:Good条件(約5秒間隔・ Glonass:OFF)
    ログ:1秒単位
    心拍センサ:使用あり
    省電力:カラー表示なし・画面OFFあり

テストの結果

走行時間・距離

8時間10分

地図:49.96km
FA935:64.20km(+28.5%の誤差)
Spartan Ultra:50.73km(+1.5%の誤差)
Ambit2(Best):50.80km(参考)

スパルタンウルトラは、Good条件でもほぼコース通りの距離表示となり、GPSログもマップに一致するものとなりました。

一方の、FA935のウルトラトラックモードは、距離の誤差はかなり大きなものとなりました。

ログはこちら (赤:スパルタンウルトラ、青:FA935)

バッテリー残量

FA935:-2.1%(1時間あたり)
Spartan Ultra: -5.5%(1時間あたり)

スパルタンのGoodモードが20時間に届かないのに対し、FA935の省電力は驚異的なレベルです。

約8時間のランニングで、光学式心拍計で測定し続けたのにも関わらず、スペック通り40時間以上の使用が可能になりそうです。

これは、国内外の100マイルレースにおいて、途中で充電することなく、最後まで記録し続けることが可能な水準です。

詳細

それぞれのログを、Garmin BaseCampで見てみました。

場所は、終盤の川沿いから川上村小学校の横を抜けるルートです。
(赤:スパルタンウルトラ、青:FA935)

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Spartan Ultra の Good モード

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構成点は2分間で78ポイント。1~5秒程度の間隔でGPSを受信していて、1レグの距離は10m程度であることが分かります。

ForAthlete 935 の UltraTrak モード

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一方、UltraTrakの構成点は、2分間で10ポイント。1秒~55秒の間隔で受信しており、1レグの距離は、5m~150mと開きがありました。

どうやら、UltraTrakは、Suunto の OKモードと同程度の精度に感じられます。


UltraTrak と OK では どっちもどっちの結果に

ロードのジョギングふたたび

そこで、5kmという短い距離ではありますが、UltraTrakとOKを比較してみました。

2017年5月30日
晴・16℃ 距離:5km

設定

  • ForAthlete 935
    GPS感度:UltraTrak条件・Glonass:OFF
    心拍センサ:手首光学式を使用

  • スパルタン ウルトラ
    GPS感度:OK条件(約60秒間隔・ Glonass:OFF)
    ログ:1秒単位
    心拍センサ:使用あり
    省電力:カラー表示なし・画面OFFあり

テストの結果

走行時間・走行距離

35分

地図:4.9km
FA935:5.52km (誤差+12.6%)
Spartan Ultra:4.78km(誤差-2.5%)
ログはこちら (赤:スパルタンウルトラ、青:FA935)

バッテリー残量

FA935:-3.5%(1時間あたり)
Spartan Ultra: -1.7%(1時間あたり)

バッテリ消費は、スパルタンウルトラが上回る結果となり、約60時間ちかくの稼働が可能になりそうです。 FA935のUltraTrakは、1時間あたり3%強ぐらいになりそうです。

行き過ぎて戻るガーミン、ショートカットするスント

f:id:live-simply:20170530174412p:plain GPSを間引いた時の挙動には特徴があるようです。

野辺山テストでも見たように、ガーミンは「行き過ぎて戻る」ため、その分のログが長くなります。

一方のスントは、急なターンの角が丸くなるため、その分のログは短くなります。

そのため、ガーミンは距離が長めにでる傾向があり、スントは短めにでる傾向があります。

さらに悩ましいのは、一定のペースで直進していると、これが続くと判断して、受信間隔を広げていってしまうところにあります。

そこで急なターンが入ると、行き過ぎやショートカットの問題が発生するわけです。

直線の続くトレイルなら影響は受けにくいのですが、野辺山の馬越峠のように、急斜面でのスイッチバックをくり返すようなルートで誤差が大きくなるのは、このためです。

ペース表示にも誤差がでる

これはログだけの問題ならよいのですが、ペースのリアルタイム表示にも影響を与える点には注意が必要です。

距離を過大に見積もるガーミンは、ペースが速めに、距離を過小に見積もるスントは、ペースが遅めにでる傾向があります。

ガーミンのUltraTrak、SuuntoのOKモードは、キロ10分(時速6km)程度が実用域と感じました。


UltraTrakやOKモードで誤差が出る理由

GPS感度を落とすと誤差が増えるのは、電波の受信を間引きしているからです。

人工衛星の電波は弱く、増幅するために電力を消費します。また、人工衛星の位置から三角測量で自分の位置を求めますから、その計算でも電力を消費します。

100gにも満たないGPSウォッチでは、電池容量に限りがありますから、稼働時間を伸ばすための工夫が、必要になってきます。

GPSの電源を切り、加速度センサを使う

その工夫のひとつとして、加速度センサーを併用する方法があります。

加速度センサーからは、方向と速度が得られます。方向と速度がわかれば、一定時間後の位置を求めることができますから、GPSを受信したあと、受信機の電源を切り、複雑な計算も止めることで、バッテリーの消費を押さえることができます。

ただ、時計は腕についていますから、加速度センサは腕の振り方に大きく影響を受けてしまいます。

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ウルトラトラックモードでの挙動は、この図が分かりやすいと思います。

GPSを受信して位置が決まったあと、腕を振っている方向にルートが引っ張られ、ふたたび受信したタイミングで道路に引き戻されています。

また、元気よく腕を動かすと速く走っているように計算され、腕を動かさないと、遅めに計算される傾向にあります。

そのため、半返し縫いのようなGPSログになりやすいようです。

ウルトラモードで精度を上げる方法

そのため、ウルトラモードでは、遅めの一定ペースを維持し、腕の振りは進路に並行とすることで、精度をかせぐことは可能です。

結論

バッテリーの持ちとしては、

Spartan Ultra(Best) < FA935(GPS/WHR) < Spartan Ultra(Good)< FA935(UltraTrak/WHR) < Spartan Ultra(OK) 

の順で長くなり、ログの精度はこの逆の順序になります。

それぞれどちらにも長所・短所があり、目標レースに向いた時計、完走タイムに合ったモードを選ぶ必要がありそうです。



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