2019年 7月・8月のトレーニング・十勝岳トレイル55km
十勝岳トレイル55km。
名古屋から北海道の大会に出る大変さを感じるという名目の北海道旅行。
レース記録と、札幌旅行のお話。
今回の旅の目的
強度のあるハイボリューム練習(十勝岳トレイル)
10月のオレゴン対策(装備、荷物、疲労のチェック)
飛行機 → レンタカー → レース → レンタカー
Airbnb 初体験
十勝岳トレイル
予定と結果
フェアリートレイル後は、練習ボリュームを維持しつつ、強度の交わるメニューが続く。
暑さの厳しい週に、食欲低下や回復の遅れがあり、レース2週間前のいちばんボリュームが積める時期に垂れてしまった。
また、長時間の練習では、脚の持久力が衰えているような感覚があった。
直近の練習量から、ゴールタイムを5時間〜5時間半と計画。
上り下りの全体を、平均サブ4より少し遅め(キロ6ぐらい)と考え、平均 190W と想定したが、これは結果として高すぎた。
結果:5時間42分、予定より12分の遅刻。
前半の登り20km、ロードと林道、十勝岳の登山道は、強度高めで維持することができた。
後半、35km付近で急に脚が終わり、歩きが入る。最終エイドすぎ45kmから回復して再び走れるように。
トレイルというよりも、ウルトラマラソンのキツさでした。
おぼえ書き
レースまで
Bレースのため、1週前からのテーパリング。今回は風邪を引くなどの体調不良はなし。
台風の接近により、飛行機が欠航になり、参加できない可能性があったが、予定通り運行。
旭川は便数が少なかったため、名古屋 → 札幌(新千歳)へ行き、富良野までレンタカーで往復するという旅程。
10月のオレゴンも、レンタカーで Google Maps を使う予定なので、よい予行演習に。
前日受付を済ませ、繊維質少なめの食事、コンビニで翌朝食を買って、早めに就寝。
レース
5時の起床、朝食。準備。
気温20℃ と涼しいため、経口補水液 250ml 、お茶 250ml 、ジェル3個。ORS粉 1.5L 分を装備。
必携装備品:携帯・レインウェア・保険証・エマージェンシーシート、熊鈴。
シューズ:ペガサストレイル。
スタート〜(7:00 + 0:00)
スタート直後の急坂を走りすぎ、いきなり疲労。
ロードに出てペースを取り戻す。約10km毎にエイドがあり、1つ目のエイドに到着。
区間平均 183W・5'50/km
第1エイド〜(9.5km +0:57)
涼しく快適なので、水分や補給の消費がないため、エイドは通過。
森の中の林道、細かい起伏はあるが、走りやすく、ペースを維持。
巨大な砂防ダム?が現れたら、太い川に入り、石がごろごろとした中を歩くが、クッションの厚いペガサストレイルはかなり歩きにくい。
川を出ると再びロードに戻り、第2エイドに到着。
区間平均、175W 6'20/km。
第2エイド〜(21km +2:10)
すこし暑くなってきたため、水分の補給。
ここから十勝岳への登山道だが、岩がごろごろしていて、富士山の富士宮ルートに似ていて、ペガサストレイルはやはり歩きにくい。
ヒザ押しでガシガシ登っていく。
涼しく快適だが、汗が蒸散しているようで、急にノドが乾き始める。
避難小屋で折返しだが、ここには水がない。 折り返して下るが、がれ場の下りは、厚底系ではとても下りにくい。
何度も足をこね、シューズの選択ミスを悔やみながら白銀荘まで下ると、そこからは再びロードと林道。
第3エイドに到着。
区間平均 149W 7'15/km。
第3エイド〜(33.5km +3:39)
エイド直後の登りから、脚が止まりだす。登りを歩くようになる。
標高が下がり、気温が高くなったのもあるかも。水分を補給するが、腹に貯まるばかり。
食欲もなく、ようやくジェル2つ目。
おんたけの昼間を思い出しながら、ときどき渡渉があり、やっと乾いたシューズが濡れて重くなり、歩きを交えながら、うんざりする。
大きな砂防ダムが左手に。富良野川を渡り、峠をひとつ越えると、真っ直ぐな道。「道がまっすぐ・・・」と頭のなかで反復しながら耐える。
区間平均 138W 6'41/km。
第4エイド〜(42.5km +4:41)
なんか青いテントみたいなのが見えるが、幻覚かもしれないと信じずにいたら、最終エイドだった。
とはいえ、あと10kmある。残りのジェルと補水液を飲み、できるだけ軽くし、500ccのスポーツドリンクを積んで出発。
ここからも、道がまっすぐ。と唱えながら歩き、何人ものランナーに抜かれる。
大きなため池を超え、峠を超える。下り基調だと思ってたら、何回か登らされるのがきつい。
このあたりから脚が回復しはじめ、ふたたび走れる時間が長くなり、遅くなったランナーを抜き返す。
ラスト数キロのロードは30℃をゆうに超え、めまいがするが、もうすぐ終わりだと耐えてゴール。
区間平均 153W 6'04/km。
レース後
レンタカー返却のため、あまりゆっくりできず、新千歳へ。
考察と反省
反省点が多い。
190W平均は高すぎる目標だった
必携装備品を含むとわりと重かった
ペガサストレイルはガレ場に不向きだった
涼しいからと、前半の補給を疎かにした
持久力が落ちている可能性も
まず設定ペース。
全体の結果は、 NPで165W、APで156W なので、190Wの目標は高すぎた。いくら後半が下り基調だからといえ、マラソンに近いのは、かなりオーバーペース。
4つのエイドで区切られた区間を再掲すると、
1)183W 5'50/km 登り
2)175W 6'20/km 登り
3)149W 7'15/km 登り/下り
4)138W 6'41/km 下り
5)153W 6'04/km 下り
特に、最初の15kmが早すぎで、せいぜい165Wまでに抑える必要があった。
心拍数は、十勝岳の避難小屋までの登山道と、フィニッシュ手前の数キロで160を超えただけで、心肺よりも脚(または補給不足)が制限因子だったことが伺える。
また、必携装備品の指定があり、スマホまで合わせると1kg弱となり、その分も考慮する必要はあった。
シューズの反省。ペガサストレイルは、ロードと林道はとても走りやすい。一方で、ガレ場は不向き。クッションが厚く柔らかいため、石や不整面で踏み込むと沈みながら荷重点が変化するので足首を捻りやすく、神経を使って消耗する。
たぶんこのシューズは、林道や、よく踏まれた堅い土のトレイルに向いており、『登山道』『マウンテンラン』には向かないと思われる。
補給。ノドが乾いたとき、空腹を感じたときでは遅い。不要だと思っても、1時間あたりどれだけ、みたいに強制的にフィーディングするルールを課さないとダメそう。
加えて、7−8月は暑いことを理由に、テンポ走の強度が下がっていた可能性もあります。
主観強度は、過労を防ぐのに役立ちましたが、やはりペースやパワーゾーンがしっかりかかった時間が大切でした。
10月のオレゴン対策
今回は、北海道を走るという以外に、もう一つ目的がありました。
飛行機で遠くへ行き、そこからレンタカーで距離を伸ばす、というスキルを高める。
荷物を厳選すること、空港の構造や手続き、飛行機での移動、レンタカーを借りる、、、どのようなストレスがあり、準備が必要なのか。
荷物編
『手荷物を全荷物』を目指したものの、なかなか厳しい。
レース装備(衣類、必携品、ウェア、シューズ、ジェル)、衣類、日用品、mac book、充電器など・・・。
patagonia MLC に詰めるが、パンパンで 9kg 近く。
さらに国際線だと、液体の持ち込み制限も加わるので、日焼け止めやジェル類は選択が必要になりそう。
レンタカーとレースへの影響
飛行機で移動し、そのままレンタカーで会場へ、というのは、思ったより大変でした。
空港からレンタカー屋、そこでの手続きを含めると、30分ぐらいの時間はあっという間に消費する。
また、知らない車だと、どこに給油口のスイッチがあるか分からないとか謎のストレスがある。
北海道は、市街を出るとコンビニやガソリンスタンドも見当たらず、給油とか食事とか、事前に計画がいる。これはオレゴン行きでも言えそう。
Airbnb(民泊)の利用
今回、はじめてエアビーを使ってみた。これはかなり便利でお得。
オレゴンでも使おう。
特長としては、ひとりいくら、ではなく、1部屋(1軒)いくら、なので、家族やグループだとかなり割安になるところが魅力。
住人が空き部屋を貸してくれるタイプの他、1棟まるまるとか、ワンルームマンションとか、タイプも多彩。
今回はワンルームマンションを借りましたが、調理器具や食器、洗濯機もあったので、トレイルのウェア類をその日のうちに洗濯できました。
契約する時、貸主(ホスト)とのやりとりできますが、 LINE感覚で、観光やグルメスポットを教えてもらったりできるのも かなり役立ちます。
ぼくは知らないで損しましたが、下のリンクから申し込むと、かなり割引されるみたい。
まとめ〜オレゴンに向けて
8月後半〜9月は、強度・ボリュームともに多くなりそうですが、藤岡コーチの意図したとおりになるよう、数値管理は自分でしっかりと。
9月のレースは、王滝ダートマラソン42kmを予定してます。
あとは、オレゴン行きの準備もはじめていかないとです。
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