メチロンのトレラン日記

データオタクの損か得かで考える雑な薬剤師がトレランするブログ

2019年9月のトレーニング・王滝ダートマラソン42km

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9月は王滝ダートマラソン42kmに参加。

それに向けた練習、レース対策。

練習中に、スズメバチに刺されたというハプニングも。

あと、王滝にカレー屋さんができました。


8〜9月の練習内容

先月の十勝岳55kmでは、35km付近で脚が終わったのが課題。

レースでの補給が十分でなかった、練習の強度が不十分でなかった2つの可能性がある。

そこで、藤岡コーチから、週1回のテンポ走の日を「キロ4で続けられるところまで」というメニューへ変更。


その結果、22分→30分→30分超が楽に、と変化。

40分・10km なら、VDOT で マラソン3時間5分相当なので、2月の愛媛マラソン時点の走力を維持できていないことになる。

当面、これを目標に継続したい。


9月1日のトレイルランで、蜂に刺されるトラブル発生。

完治まで2週間以上かかり、練習やレースにも大きく影響しました。

蜂については、この記事の最後に詳述します。


王滝ダートマラソン42km

9月のレースは、王滝ダートマラソン42km。ダートマラソンと言っても、おんたけウルトラの逆周りを半周する感じ。


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王滝ダートマラソン20km & 42km


20kmの部は、第2ループを1周してくるコースで、42kmの部はロード手前の氷ガ瀬の橋から逆周りに、ドロップバッグのエイドに至り、そこから三浦湖に降りて、100マイル第2ループの一部に合流し滝越地区にゴール。

ontake 100 で記録を狙う人は、ペースを設定する上で、とても予想が立てやすいコース配分なので、実は重要なレースかもしれません。

短いながらも「おんたけ」を満喫でき、コンパクトでとても良いレースでした。


予定と結果

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王滝ダートマラソン42km 高低図


前回の十勝岳では、平均190Wと設定し、結果は NPで165W、APで156W と、目標が高すぎた。

そこで今回の計画は、Zone 1と2の境界、 165Wぐらい、ペースにして6〜6分半/kmに設定。

フィニッシュタイムにして、4時間15〜30分


また、体幹を意識してアップライトな姿勢を維持し、最後まで脚を完全に終わらせることなくゴールする。

補給については、怠ることなく、時間で管理する(1時間に1個のジェル、経口補水液にする)。

この3つを目標に設定。


結果:実測41km、4時間23分、6’47/km と、予定どおり。

スタートからハーフ地点までは、アレルギーの薬により、身体が重くて強度が上げられず、しかも眠くて記憶がない。

1時間毎の補給、水は浸透圧を調整したORSを守れた。

前半が過負荷にならなかったため最後まで保ったのか、補給を守れたからなのか、体幹意識が効いたのか、最後まで脚は保った。


おぼえ書き

レースまで

Bレースのため、1週前からのテーパリング。今回は蜂さされ後遺症のアレルギーが長引き、薬によるパフォーマンス低下がきつい。


前日にクルマで移動。名古屋からは2時間半。

前日受付を済ませ、王滝の民宿に泊まり、通常の食事。20時就寝。


レース

4時の起床、8時間睡眠。

朝食。準備。

気温14℃ と寒いぐらい。

経口補水液500ml、パワージェルハイドロ4つ、ORSの素2リットル分。BCAAを2回分。

装備品:ヘッドライト、ポイズンリムーバー、エピペン、エマージェンシーシート。

シューズ:ペガサストレイル。


スタート〜(7:00 + 0:00)

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スタート後、身体が重くペースが上がらず。ゾーン1程度で進む。


区間 8.2km 172W 7'29/km


1時間経過〜 (8.2km +1:00)

最初の双子山の1つ目を終わり、ジェル1つ。

水の残量あり。約5km毎にポリタンクがある。

双子の2つ目の下りで、肩の外旋により体幹を緩めると、下りをリラックスして走れることに気づく。

双子の2つ目を終わり、長い上りへ。肩の内旋で体幹を締めると、登りは脚の消費が抑えられる。


区間 9.2km 163W 6'58/km


2時間経過〜(17.4km +2:00)

アレルギーの薬がどうにも眠いので、ダメ元でカフェイン200mgを投入。

白いトレイルに日差しが眩しく、サングラスを持ってこなかったことを後悔。

ポリタンクから給水したが、ハズレを引いたようで、プラスチック臭がひどい。満タンにする前に味見をしたほうが良さそう。

天然エイドの看板はあるが、枯れていて水がほとんど無い。

トレイルは思うようにペースを上げられず。

30分ぐらいして、カフェインによりダルさは改善。


区間 8.2km 153W 7'30/km


3時間経過〜(25.6km +3:00)


おんたけらしい林道、走りやすい所は陽が当たり、日陰はガレている。

前日のMTBレースで、明るいところをバイクが走ったから石がよけられたのだろう。

谷の向こうに、ウルトラのドロップバッグのエイドがみえる。

フォームを意識しながら進むが、あまりペースは上げられず。

トレイルが苦手になっている気がする。

おんたけドロップバッグのエイドを過ぎると、ロードの下りが増えてくる。


区間 10.3km 161W 6'00/km


4時間経過〜(35.9km +4:00)


緩やかな下りのロードを、体幹を締め、脚が自然に前に戻ってくるフォームで継続。

ここは、おんたけマイルの第二ループで通ったなぁ、と懐かしく思いながら進む。

長く暗いトンネルがあるが、ライトは使わず突っ込む。

クルマの車輪が通る部分だけは、舗装してあるのを知っていたから。

トンネルを抜け、しばらくでゴール。


区間 5.0km 196W 4'48/km


レース後

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ゴールの水交園は、フィニッシュラインのみ。

そこからバスで松原スポーツ公園に移動し、記録証の発行。

マイクロバスのお姉さんがとても運転がうまい。好みのタイプだから踏んでほしい。

水交園のコーラは1個200円だったが、松原スポーツ公園のは売り切れてたからぼく勝ち組。

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考察と反省

良かった点

  • 165W設定は妥当、もう少し上げても良さそう

  • 最後まで脚が保った

  • 体幹への意識は脚を温存するのに有効

  • ペガサストレイルは林道に向いていた

  • 1時間毎にジェル補給を守れた

  • ORSによる浸透圧管理は胃腸トラブル軽減に有効

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サマリー

全体として、設定パワーを守れている。

これは Garmin用 Stryd 新アプリ、Stryd Zone が見やすく、ペース管理に使いやすかった。


一方、心肺にはかなり余裕があり、ゴール前8kmほどのロードはペースを落とさずに進められた。

余裕の程度を 心拍ーパワー分布チャートで確認すると、

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心拍分布のチャート。WKO5。


150bpm で 192W に対応するのに対し、今回は145bpm平均だったので、あと5bpm分ぐらいは上げても良さそうで、だいたい180W後半までが無難そう。

シューズ。十勝岳ではガレ場で手こずったペガサストレイルだが、おんたけでは走りやすかった。


補給は、ORSにすると胃にたまらず速やかに吸収されるのと、パワージェルハイドロも浸透圧調整済みなので、不快なく補給が行え、胃腸トラブルはなし。


課題

  • 調子がよいのは涼しかったため

  • 前日・当日朝に食べすぎ

  • ロード中心の練習、トレイルの下りが苦手

  • アレルギーの薬は眠く、パフォーマンスが低下する

なにが不調の原因かを探るためには、変数を減らすことが大切。

今回は、補給、強度、フォームという変数を固定できたことで、トレイルの下りが苦手(何人も抜かれる)だということが分かりました。


おんたけ・王滝のみどころ


松原スポーツ公園

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松原スポーツ公園
OSJ大会のメイン会場。



ララカレー オンタケ店

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ララカレー オンタケ店
9月16日にオープン。本格的なカレーが楽しめ、おんたけ店オリジナルメニューも。きのこのカレーが美味しかったです。

場所は「さわ屋」「みやま」さんのちょっと上、おんたけスカイレースのエイドが作られるトイレのある駐車帯のところです。

いのぶた食堂さん無き今、新たな名所になりそうな予感がします。



ひめや

大会会場にも出店している、ひめやさん。定番の「くりきんとんパイ」ほか、おいしいデザートがたくさん。

お土産用は、お店にいくと化粧箱入もあります。「さわ屋」「みやま」さんのちょっと下です。



開田高原アイスクリーム工房

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開田高原アイスクリーム工房
開田高原は、とうもろこしでも有名。そのトウモロコシをつかったソフトクリームが美味。

個人的なおすすめは、トウモロコシ&バニラ のハーフ。

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もろこし&バニラのハーフ

松原スポーツ公園から来るまで30分ぐらい。クルマで行ける方はぜひ。



ハチに刺されました。予防と対応について。

事件

9月1日に、トレイルを走ってたらスズメバチに刺されました。

ジェルがザックに付着してたのを舐めに来てたんですが、そのまま走ってたらストラップの裏に蜂が挟まってしまい、「出して!!」って感じで、お腹をチクっと刺されました

怒りモードじゃなかったのは幸いで、緩めてあげたら飛んでいったので、蜂は無事だったようですが、ぼくのお腹は腫れてしまい、完治まで2週間以上かかりました。


判断の誤り

一般的に、蜂刺されは、最初は腫れて痛みが強いものの 2-3日ほどで腫れが引き、1週間ほどで気にならなくなるもののようです。

チクッとしただけで大したことないだろう、ということで練習を継続しましたが、それは誤りだったようです。

1時間もすると腫れに伴う痛みがでてきましたが、大したことなく、腫れは引きはじめました。


ところが、腫れと入れ替わりに、猛烈に痒くなってきて、気が狂いそうになりました。

強力なステロイド軟膏を塗ってみたものの、当たり前だが、即効性は無い。

痒くてたまらないので、ムヒαEXをあわてて買いに行ったのですが、さすがムヒ、かゆみに効果あり!

だけど、2時間ぐらいしか効かない。。。

その夜は、2時間おきに痒みで目が覚め、そのたびにムヒをぬり、寝不足になってしまいました。



全身に広がる強烈な痒み

問題は、刺されて2日を経過してからのこと。

刺された部位が治るのと入れ替わるように、腹部全体から脚にかけて、広範囲に蕁麻疹が発生。

花粉症用の抗ヒスタミン薬ではほとんど効果がなく、なんだか SJS だか GVHD みたいな皮膚症状になってきたので、最終的に皮膚科へ。

医師によれば、この段階でステロイドを使う意義は薄く、抗ヒスタミン薬でもすぐに痒みはとれないだろう、とのこと。

結果、強力なH1ブロッカ、H2ブロッカ、喘息予防の内服薬、そしてエピペンになってしまいました。

H2 blocker や喘息予防の予防薬(抗LT薬)は意外ですが、喘息既往がある場合だと、「その蕁麻疹が気管支まで届いたら大変じゃない?」ってことで併用の判断があるみたいですね。


2週間を経過したいまでも、抗ヒスタミン薬の内服が続いております。


どこで間違えたのか

今回のケースでは、2ヶ所でルート分岐をミスった気がします。

  1. 蜂に刺されたあとも強度とボリュームのある練習を続けたこと

  2. 局所から全身に移行したのに受診が遅れたこと


練習継続ルートを選んだことで毒が全身に回ってしまい、とくに運動負荷の大きかった、脚や腰、腕や腹回り、といったところに激しく蕁麻疹が発生。

運動による炎症も発生しているところに、免疫を撹乱する成分のある毒素が加わることで、全身にアレルギーが広がってしまった。


全身に広がったのに受診しなかったことで、蕁麻疹の発生が長期化してしまった。刺された部分から広がり始めた段階で、すぐに抗ヒスタミン薬を使い始めるべきだったそうです。


蜂に刺されてしまったら

蜂の対策は、

  1. 刺されない努力をする

  2. 安全な場所で適切な処置を行い、運動は中止する

  3. 激しい全身症状がみられたら直ちに受診する

  4. 数日経っても改善せず広がるようなら早めに受診する

ということにになりそうです。

もう3週間ぐらいになりますが、まだ思い出したように蕁麻疹が出ています。


まとめ

今回は、先月の十勝岳の反省から、補給・強度・フォームを管理して、最後まで垂れずに完走。

あと、蜂に刺されると、あとが痒くて、とても面倒くさいですよ、というお話でした。


オレゴンまであと1ヶ月を切りましたが、まだ何も準備ができていません。




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