Garmin から、45系のタフネスモデル・Fenix 6 シリーズが登場。
MARQ、ForeAthlete 945 と同性能・機能ですが、バッテリー持続の強化が図られたのが特長で、競合する Suunto 9 を強く意識したモデルとなっています。
最上位の 6X Pro には、ソーラーパネルを内蔵したものも。
本記事は、45シリーズの中核となるFA945を基準に、追加された機能、選ぶ際のポイントをまとめたものです。
最新の価格
6S 実勢価格 64,500~(前月比:-)
6 実勢価格 69,400~(前月比:-)
6X 実勢価格 121,000~(前月比:-)
6X Dual Power 希望価格 130,000~(前月比:-)
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どんな人に向いているか?
- ウルトラを中心としたトレイルランナー
- 長期の山行でログを取り続けたい登山家
- 旧世代を持ってるけど、最新のライフログ機能を試したい人
本機は、アスリート向けの軽量モデル・ForeAthlete 945 と同じロジックユニットを持ち、睡眠解析やBody Batteryといったライフログ機能、ランの練習に便利なカレンダーやコーチング機能は、そのまま使えます。
そこに、新機能としてバッテリーセーバー と Pace Pro が加わっています。
オーバースペック・不満を感じるケース
- アスリート
- 日帰り登山
- 多くの外部センサーを必要とする場合
Fenix 5 より、軽く・薄くなったものの、72gの重量(Fenix 6)。 50g以下の時計も増えた中、トレーニング重視のアスリートには、まだ少し重い。
また、さまざまな外部センサーや Bluetooth機器を安定して接続したい場合は、金属ケースが不安。
過去のモデルよりも接続性は大きく改善していますが、樹脂ケースの945の方が接続切れが少ないと思われます(935比では、945の方が距離が飛ばない印象です)。
スペックと解説
2019年秋現在、日本には、一部のモデルが導入されています。
まず、製品ラインが「基本モデル」と「Proモデル」に分かれ、その違いは「Wifi」「音楽」「地図(ゴルフマップ含む)」の 有無にあります。
また、ケースサイズの違いで、42mm の 6S 、47mm の 6、51mmの6X の分類が加わり、
通常のメタルケース/ミネラルガラス と、チタン等の高級ケース/サファイアガラス のモデルに分かれます。
さらに、6X Pro のみ、ソーラーのある無し(Dual Power)が加わります。
残念ながら、日本には音楽や地図を含まないベースモデルの導入はなく、6Xは高級ケース/サファイアガラスの高額モデルのみとなっています。
ハードウェア
- プロセッサ SONY CXD5600系
- GNSS GPS、QZSS補完信号(みちびき)、Glonass、Galireo
- 光学式HR Elevate V3
- 加速度センサ あり
- 気圧センサ あり
- 磁気センサ あり
- ソーラーパネル 6X Pro Solar のみあり
SONY製を採用、光学式HRも最新の V3となり、MARQ や 945 と同じ。
(同じくSONYチップ採用の945によるGNSSログの精度はこちらにレビュー)
ソーラーモデルは、ベゼル外周と液晶部分に太陽電池が埋め込まれており、バッテリーの延長に貢献。
ただし、効率は高くないため、もっとも省エネルギーモードに設定し、直射日光を受け続ける状態で、ようやくトントンになるイメージ。
それでも、長期にわたる縦走やアドベンチャーレースでは、重視したい新機能であることに間違いありません。
バッテリー時間とバッテリーセーバー
ケースが大きなモデルほど時間が長い。
6Sは、GPS+光学HR で最大25時間。
6は、GPS+光学HR で最大36時間、Ultratrak で42時間。 945よりも少し長め。
6Xでは、GPS+光学HR で最大60時間。最大120時間まで。
ソーラーモデルだと、60+6時間のイメージ。
同じSONYチップを使った Suunto や Polar に比べ、バッテリー持続が多少短いのが Garmin の弱点でした。
今回「バッテリーセーバー」と呼ばれる新機能は、使われていない回路をシャットダウンするもので、同様の技術が採用されている Suunto 9 を強く意識したもの。
これにより、ハイスピード走行時の精度や、表示のレスポンスが多少悪化するものの、バッテリー持続の延長が可能に。
このバッテリーセーバーの機能は、945にもソフトアップデートで追加されるとの噂があります。
Garmin Pace Pro
傾斜を考慮して、理想のペース配分を提案する機能。
コース(レース)の標高付きGPXファイルをもとに、適切なペース配分を検討できます。
調整箇所は3ヶ所あり、
全体のペースを、ネガティブ〜ポジティブスプリット
傾斜の攻め方を、イージー〜ハード
ラップの刻み方を、距離単位 または 高度変化のタイミング
から選べます。
このペース戦略を時計にダウロードしておくと、新たなペースを適切なタイミングで指示してくれます。
トレイルランでは特に有効活用できそうですね。
2019年10月のソフトアップデートで追加され、945他の機種にも予定されています。
既存機種にある機能やGNSS(GPS)精度
GNSS(GPS)精度や心拍計の精度、またワークアウト管理やライフログは945と共通のユニットを使用しているため、同じです。
よければ945のレビュー記事を参考にしてください。
まとめ〜 Fenix 6?それとも945、Suunto 9 ??
本機は、順当に45系へ進化したタフネスモデルですが、Sunnto 9 Baro を強く意識した製品となっています。
山岳〜エクスペディションでの用途では、Suunto 9の実績に惹かれますが、ランニングやトレイルランニングのトレーニングもチェックしたいホビーランナーでは、Fenix 6の機能に利点を感じます。
ライフログやトレーニング機能が使える一方、多少、重くてゴツい所もあるので、ランニングの比重が高い方だと、945や245も視野に入ってきます。
マラソンまでのロードレースに特化するのであれば、Polar Vantage V がかなり優位。
ぼくは935,945をトレイルランでも使っていますが、実際のところ樹脂ケースでも傷が目立たず、ガラス保護フィルムさえ貼っておけば、945で十分じゃないかな、と思っています。
PacePro、バッテリーセーバーは、945他にも、アップデートが予定されているようです。
また、6X Pro Dual Power が安定した評判を獲得できれば、来年以降の新モデルにも、ひろく太陽電池が採用されるのではないか、という段階にきています。
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