レッドレンザー MH10/H8R 明るく長時間おすすめのヘッドライト
途中でヘッドライトの電池が切れてしまい困ったことありませんか。
ぼくはUTMBで電池が切れてしまい、明るい人の跡をついて走るという、かっこわるい経験があります。
そこで、明るく、長時間点灯が可能で、コスパに優れたライトを探していたのですが、ようやく良い製品に出会えたので紹介しておきます。
きっかけ
これまで、PetzlのTikka RXPをを愛用してきました。
自動調光システムで節約するんですが、それなりに明るくすると、やっぱり一晩は保たない。
2回のオーバーナイトがあるUTMBだと、2つの電池では足りないが、買い足すにしても、安いもんじゃないです。
そこでウルトラトレイルに向いたヘッドライトを探していたところ、
レッドレンザーH8R?
— あにー (@annie_0325) 2018年9月6日
と、レッドレンザーを教えてもらいました。
スペック
ドイツに本社をもつ、新興グローバル企業の製品で、アウトドア界隈で人気があるのは、 MH10というモデル。
その性能は、最大照度600lm でも10時間の使用ができ、重量も電池コミで158g。
しかも交換電池は、一般的な18650型のリチウム電池を流用できるという、理想的なものです。
実売価格も、10,000〜12,000円と、Peztl の NAO+ の 約 半額 ぐらい。
スペック通りなら、現時点で最良のヘッドライトということになります。
明るさの比較
まず明るさ。第一印象は「昼間みたい」。
手持ちの、Tikka RXP と比較してみました。
どちらも最大光量モードです。
Tikka RXP は 2LEDでさすがの配光。ただしこのモードでは2時間半しか保ちません。
レッドレンザーは中心部だけ明るくみえますが、スマホのカメラが中心を基準にしているためで、周囲もここまで暗くは感じません。
照射範囲と距離はトレードオフの関係にあり、レンズの回転で調節できます。
目視で、Tikka RXP の 最大光量モードに近い配光にしてみました。
奥が暗く見えますが、スマホの輝度調整が、手前の明るいところに合っているためで、実際は気になりません。
むしろ1灯で陰影がはっきりするため、路面の凹凸は見やすいと感じました。
この明るさで、約10時間もつのだとすれば、上出来ではないでしょうか。
バッテリー持続時間は
つい先日、信越五岳のアシストに入ったのですが、戸隠エイドで待っていると、すでにライトが消えてる人もかなりいて、ちょっと心配になりました。
その中でも、大型ライトの人は、しっかりと明るく照射し続けてたんですね。
そこでも、レッドレンザーの多いこと。。。
そこで、バッテリー持続時間を計測してみました。
測定は、暗い部屋で、1mの距離に設置した照度計で行います(つまり単位はカンデラ)。
バッテリーは新品を満充電したものを、3段階あるうちの、最大照射モードで測定しました。
この結果からは、8時間後にも 中モード の明るさをキープし、そこから光量は落ち始めるが、12時間後でも 弱モード 程度は維持しています。
信越五岳の戸隠エイドまで、明るさを維持してたのも納得できます(最遅ランナーで6時間半の行程)。
MH10 と H8R の違いとは
どちらも基本スペックは同じですが、H8Rに 赤・緑のカラーフィルターとキャリーケースを同梱したのが、MH10というモデルです。
販売ルートにも違いがあり、H8Rは作業用品店やホームセンターで、MH10は釣具や登山用品といった、アウトドア系ショップで取り扱っています。
実売価格ですが、圧倒的にH8Rのほうが安いです。
カラーフィルターは、あまりトレラン向けとは言えず、あとから購入することもできるので、個人的にはH8Rをおすすめします。
その他の魅力
使ってて、これはいいぞ!と感じた部分です。
そのまま腰ライト化できる
細めの人なら、そのまま履けちゃいます。
後方灯
頭の後ろにくるバッテリーパックには、パイロットランプを兼ねた後方灯が付いてます。
早朝や深夜のナイトランでの交通事故を回避するのに役立つほか、後方灯が必携装備に含まれるレースにも適しています。
ヘッドバンドから取り外し可能
ヘッドバンドだけを洗濯できます。
また、ウエストポーチのベルトに取り付けたり、自作の幅が広がります。
サードパーティ製の充電池も使える
いちばん魅力に感じたのがこれ。
ジェネリックのリチウム電池が使えます。18650と呼ばれるサイズのものが使用可能です。
(ただしメーカーの保証対象外の使い方となります)
たとえば以下の商品は、純正と同容量なのに、半額以下で買えます。
注意:
必ず、「PCB回路入り」「保護回路入り」と書いてあるものを選んでください。付属する純正電池も保護回路入りのものです。
保護回路の入ってないものは、通称「生セル」といって、保護回路をもった機械に組み込んで使うためのものです(例:電子タバコ用)。
価格が安いので、ついクリックしたくなりますが、過酷なアウトドア環境でつかうものですし、発火や爆発による事故を予防するため、電池そのものが保護装置をもつものを選んでください。
よくわからなければ、純正品が無難です。
気になる点
誤動作防止のロックが分かりにくい
ボタンが押しやすいため、無造作にザックに入れておくと、点灯してることがあります。
ロックは、電源ボタンを19秒押し続ける必要があり、4回ストロボ発光すると完了です。
ややこしいのは、10秒経過して1フラッシュしたとき、13秒経過して2フラッシュしたときに、離してしまうと、発光モードの切り替えとなってしまうことです。
ロック状態で5秒長押しすると、解除されます。
急速充電器を買っておこう
また、充電速度はそんなに速くない印象です。
USB充電を実測してみたところ、
5V で 300mA = 1.5W なので、完全放電からの満充電(押し込み充電)には、最大で8時間ちかくかかりそう。
トレラン大会の直前に、予備電池も充電しようとすると、間に合わない可能性があります。
なので、急速充電器を持っておくと便利です。モバイルバッテリーにつなげられるUSBタイプで、2本同時に充電できる物がおすすめ。
この充電器は、1本あたり1,000mAの充電が可能で(約3W超)、押し込み充電を含めて4時間弱で満充電になります。
18650型のリチウム電池のほか、単3や単4のニッケル水素電池なども充電できるので、日常的に使いまわせて便利です(私も使ってます)。
また、18650をセットしておくと、この充電器をモバイルバッテリーとして使うこともできます。
まとめ
さすがに Petzl の NAO+ の配光の素晴らしさには負けますが、現時点ではコスパ最強ののヘッドライトです。
トップ選手はもちろんのこと、長い時間の行動を強いられる関門ギリギリランナー、そして縦走をするような登山にも、つよく推奨したい一品です。
特徴
明るい
長時間
交換電池が手に入りやすい
価格が安い