メチロンのトレラン日記

データオタクの損か得かで考える雑な薬剤師がトレランするブログ

2019年・6月のトレーニング・フェアリートレイル40K

フェアリートレイル40km(ロング)、忘れないうちのメモ。

前日まで大雨の予報。開催も危ぶまれたが、全コース予定通り開催。

練習や装備の詳細は後日、追記。

予定

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フェアリートレイル40km高低図

直前の練習量から、ゴールタイムを5時間〜5時間半と計画。

結果

5時間38分。予定より8分の遅刻。

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完走記録証


おぼえ書き

レース2週間前〜前週

Aレースのため、2週前からのテーパリング。しかしテーパリング開始後、じきに胃腸風邪にやられてダウン。

回復に1週間近く掛かった。テーパリングを始めると一時的に体調が悪くなるのはいつもなので、対策が必要。

また、1週前からカフェイン抜きをするが、遅すぎたかも。2週間、最低でも10日は必要。

当日が近づくにつれ、大雨の予報。ターサージール6か ヘリオス2.0 のつもりだったが、剛性の高いシューズが欲しくなり、急遽、Bushido 2 を購入。


参考までに、3週間前〜前週までの、Garmin Body Battery の推移。

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テーパリング期間中の Body Battery の 推移

テーパリング開始後、体調不良の期間は回復しにくく、ようやく前週の水曜日になってリカバリーされているのが分かる。

大人のおもちゃみたいなガジェットだが、傾向を掴むのには便利。


前日

開催が危ぶまれるぐらいの大雨予報。ひどく泥の滑り台になるのは知っている。捨てても良いと思える装備を用意。

午前中に仕事をすませ、午後から移動。受付を済ませ、車で30分ほどの民宿で宿泊。

また、昨日からお腹の不調を避けるため、繊維質を取らないように注意。

早めに寝て、9時間睡眠。


当日スタート前

当日は6時半に起きて朝食。予定通り開催の情報あり。外を確認すると小雨。幸いなことに降雨帯がズレた様子。

30分あれば着くので8時前にチェックアウト。

駐車場についたのは8時半前だが、シャトルバス最終便のギリギリ、バタバタで出発。さいわい装備は忘れなかったが、終了後の着替えを忘れたことに、荷物預けの際に気づく。

グリーンパーク想い出の森は、雨は小雨が降ったりやんだりで非常に蒸し暑い。

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WGBT計。25℃相当ということが分かる(お買い求めはこちら


時間があまりなく、経口補水液を用意したり、荷物預けをしたりで、トイレの往復をアップ代わりにしたぐらいで、十分なアップはできず。

ウォーターローディングは朝から経口補水液を500ml飲んである。


スタート〜(9:30+0:00)

経口補水液1リットル、ジェル5個。ORS用の粉を1リットル分。

トレイルの取り付きまでは約4kmのロード。

その後のシングルトラック渋滞を避けるため、ウルトラでは最後尾スタートの自分としては、前の方に並ぶ。

スタートの合図とともに、キロ4半ぐらいと、先頭集団においていかれないよう、すこしオーバーペースで進む。

国道を横断するまでは下り基調のはずだが、ペースの割に心拍数が150を超えてきて、きつい。

信号の横断が1箇所あったがタイミングよく青。

ここから1つ目のエイドまで登り基調、トレイルに入る。

しかし、いつものペースのはずなのに、1段階キツい。簡単に心拍数150を超える。

身体が重く、上げようとしても心拍数が上がるだけでペースが上がらない。風もなくとても蒸し暑い。まるで毛布を着ているかのよう。

いずれ調子が上がってくるだろうと思ったが、上がらないまま 1つ目のエイド。コーラを1杯だけ飲む。


第1エイド〜(+1:22)

大彦谷林道山頂・簡易エイド。ここで先行する60kmのスーパーロングと分岐。白倉岳までショートカットする厳しい登りが続き、その後は栃生の集落まで一気に700m下るセクション。


蒸し暑さが続く。膝押しで登るが、相変わらずキツさが増すだけでペース上がらず。エネルギー不足かと思いジェルを1つ取るが変わらず。

脱水(低ナトリウム)を疑い、ORSを摂るペース上げる。やはりあまり変わらず、心拍数を145まで下げる。

汗なのか雨なのか分からない濡れ方で、発汗ぐあいが掴めない。

山頂が近づくに連れ風と雨が強まる。ランシューの人に何人も抜かれる。

スーパーロングの合流点を過ぎて、妖精の木を通り過ぎ、南岳までくると急激な下り。

ORS水は南岳まえで全てなくなり、A1で補給すべきだったと後悔、しかし下りなので保つだろうと。


最大の懸念だった長い急下りは、予想通り滑りやすくなっていたが、さいわいまだ通過者が少ないためか、それほどでもない。

さきほど抜いていったランシュー勢が苦戦するなか、剛性の高い Bushido 2 は キックステップが効きやすい。

ヒールキックを多用し、リズムよく抜いていく。

しかし、フラットになってくると、やはりさっきのランシューに抜かれる。

スタートから2時間半が過ぎていて、たぶん5時間前半は無理。

ロープの張られた急下りにくると、下の道路が見えてきて、道路から橋をわたると栃生のエイド。


第4エイド〜(+2:50)

栃生エイド。ここから20kmの部が先行してスタート。ここからイクワタ峠まで700mを一気に登り、その後は稜線づたいを進むセクション。


エイドでコーラ450cc,アクエリアス450ccぐらい。各3杯ずつ飲む。また、ソフトフラスクにアクエリアス500ml、アクエリアス500ml+ORS粉を充填。計1リットル。

だれかが「うまい!」と叫んだのにつられ、オレンジを食べる。

滞在2分ほど。


エイドを出ると川歩き。そこから一気に700mを登る。

エイドでは雨が降っていたが、山に入ると時おり日が差す。

シューズのラグに粘土が詰まり、重くなってうっとおしいときがある。

蒸し暑く、汗が止まらない。ジェルを1つと、アクエリアスを飲むと、よけいに口の中が乾き、唾液すら出なくなる。

ペースが上がらず膝押しをするが、やりすぎで腰が痛くなり始める。


いつの間にか、前後するランナーはまばら。

水はすべて無くなる。持ってきたORSの粉はあと500ml分。終盤のナトリウム不足は覚悟するしかない。

イクワタ峠を超えれば、エイドまでは下り基調のはず。と思い出すが、1つ目のピークはイクワタ峠ではなく、稜線に出てからも登りが続く。

ようやく視界の開けたイクワタ峠に出たが、見下ろせば想定外の泥の下り。


しかも白倉岳からの下りよりひどい磨かれ方。先行する20kmの部が通過した後。

キックステップを効かせながら下るものの、磨かれた斜面では何度もスリップして尻だけでなく背中も着く。

慎重に、イライラしながら、ぬめった斜面を下っていると、木々の間に白いものが見える。”どうせ幻覚だろう”と信じなかったら、本当にエイドだった。


第5エイド〜(+4:05)

地蔵峠エイド。ここから稜線の起伏を進み、蛇谷ヶ峰の急登を経て、朽木スキー場に急下りするセクション。


地蔵峠のエイドで最後のORS粉を用いて、経口補水液500mlを作り、アクエリアスも500ml、計1リットル。

このあたりで20kmの部ランナー最後尾に追いつく。

晴れてれば気持ちのよい森の稜線だが、図ではフラットに見えるが細かい起伏があり、新城32kの棚山ステージの帰りを思い出す。

ちらちらと20kmのランナーに追いつく。前後する40kmのランナーは顔ぶれが決まってきた。

蛇谷ヶ峰までで水はなくなる。蛇谷ヶ峰の急登は膝押しで、腰が痛い。

手の指や身体にむくみが出始める。抗利尿ホルモンによるやっかいな浮腫か。

蛇谷ヶ峰のピークをすぎると、今度はスキー場に向かって急な一本くだり。スリッピーな部分はヒールを活かしながらテンポよく下る。


5時間を経過。これだと5時間半すら危うい。と下りながら考える。


チェンソーのようなエンジン音が聞こえる。

下るにつれ大きくなるエンジン音は、スキー場で開催されたマウンテンバイクの大会だと気づく。勢いよく抜いていったランナーが脚が終わって止まってるのを抜く。

エンジン音の高まりがエイドの近さを予感させる。右の脇腹が急に張ってきて強い痛み。短時間にBCAAを飲みすぎたか。昨年、UTMBで同じ失敗をしている。

森を抜けスキー場に出ると視界がひらけ、スキーハウスのエイドが見える。


第6エイド(+5:13)〜ゴール

朽木スキー場エイド。ここからは下りのロードと林道だが、鏑木さんが「トラップ」と呼ぶ小山を超えて、グリーンパークの中を抜ければフィニッシュ。


エイドでアクエリアス500cc補給。さらにコップ2杯飲む。

すぐにロードの下りだが、キロ5ぐらいとペース上がらず。濡れたトレイルシューズは重い。

しばらく下ると林道に分岐。歩きが入りだしたランナーから、この後は下りだけか?と聞かれる。ちょっと登って後は下りだ、と答えるとまた走り出していく。

林道の先、ふいに現れる急登。蛇谷ヶ峰への急登がフラッシュバックする。等高線4本ほどしかないが、ハイペースの直後だと、脚がつりやすい。

会話を交わしたランナーが難渋していて譲られる。やはり電解質がおかしく、右脚が攣りかかる。歩幅で調節しながら超える。

ふたたび登山道の下り。会話を交わしたランナーに抜き返される。

しばらくすると林道に合流し、林道が舗装路に変わるころ、目の前に広がるバンガロー村。あと1km。

結局、先ほどの彼とは20mほどの差だが、追いつけず。ゴール。5時間38分。予定に8分足りず。


考察と反省

雨と蒸し暑さで、発汗なのか雨なのか分からず。気化熱が期待できないため、放熱がボトルネックと思われた。

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心拍、気温、ペースのグラフ。


気温は25℃前後(外部気温計で記録)だが、湿度は90%ぐらいの体感。心拍は135〜150を維持したが、150以上でてるような体感(RPEで1増)。

良かった点

  • 体調が万全ではなく、Zone 5のインターバルはできなかったが、それなりにボリュームを積むことができたため、最後まで脚は終わらなかった

  • スタート直後は無理してペースを上げた結果、最初の登山道での渋滞を避けることができた。これは Zone 3〜4の練習が効いた

  • キャップ:雨が目に入りにくく視界を妨げない

  • シューズ選択:Bushido 2。直前購入に不安はあったが、ランシューでは無理だった。トレイルシューズだと悪路のルートチョイスが増える。剛性が高いとキックステップが使える


悪かった点

  • 蒸し暑さをナメていた。経口補水パウダーを2リットル用意したが足りなかった。電解質がおかしくなって、終盤に脚がつりかかったり、むくんだりした。軽いんだからもっと入れとけ。

  • 強度が上がらないからジェルは2個しか使わなかった → 翌日以降ひどい筋肉痛に(カタボリック進行)

  • →制限はカロリーというより、放熱・ナトリウム不足だった

  • 脱水症状から抗利尿ホルモンの分泌がされたため、レース後の浮腫みは3日続いた。その間は頭痛や身体のキツさがある。脱水はその後の練習サイクルにも影響するため避けるべき

  • 車で帰る必要があったため、ケガが無いよう安全策をとった

  • 高強度の練習ができる体調であれば、もう少し心拍に余地ができたはず

  • 下りの技術・ロードの走力に向上の余地あり。上位はロードシューズが多く、この悪路のなかロードシューズで速い人がいるということは、そういうテクニックがあるということ




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