メチロンのトレラン日記

データオタクの損か得かで考える雑な薬剤師がトレランするブログ

名古屋からUTMBトレーニングに向いた獲得標高の大きな山

UTMBやトルデジアンは、山が大きく、スタートの標高も1,000m付近。

いちど登り始めたら2,500m以上まで登りっぱなし、下り始めたら下りっぱなしで、日本で言うなら、北アルプスのメジャー登山道がイメージ近いです。

なので、実際の装備をもって、そういう練習を繰り返しておきたい。

といっても、移動時間に、練習時間を食われては本末転倒です。そこで、名古屋から片道2時間以内クラスを中心に、ピックアップしてみました。


UTMBの特徴

大きくまとめると、


  • 170km +10,000m

  • 制限時間 46時間30分(優勝タイム20時間台)

  • 標高は 1,000m ~ 2,500m

  • 山のひとつひとつがデカく、急登

  • 登り始めたら登りっぱなし、下り始めたら下りっぱなし

  • 一部を除き、よく踏まれた路面は固め

  • ポールの使用OK


といった感じで、レースに特化したフェーズに入ってきたときは、実際の装備を背負って、高所順化(急な高度変化耐性)、登り続けられる体力、下り続けられる脚筋力、ポール練習をしておきたい。

日本に比べると、シャモニーは8月でも寒く感じるぐらいなので、日本のランナーなら暑熱順化は済んでます。むしろできるだけ現地に近い、涼しさのある環境で、レースで使うゾーンを刺激していきたい。

北アルプスの縦走も、よい練習になるのですが、UTMB や トルデジアンは、稜線をたどり続けることは無い、という大きな違いがあります。

上り詰めたら、エイドのある次の町へと、すぐに下っていく。ひたすらでかい登りと下りを繰り返すので、練習としては、一日のうちに、急登1往復とか2往復をしておきたい、となります。


すると、

  • 標高1,000m以上の山

  • 一気に1,500~2,000mを登れる

  • 最高高度は2,500mを超えたい


となり、選べる山域は限られてきます。


富士山・御殿場ルート

有名なルート。高所順化にも適していて、下りの大砂走りは、ゴールとなる太郎坊の駐車場をみながら、爽快感があります。いちどはやっておきたい。


  • 片道10km +2,300m(太郎坊〜測候所跡)
  • 標高範囲:1,450m〜3,770m

  • 片道 約3時間(名古屋IC〜新東名〜新富士IC〜太郎坊)


  • メリット
    高所順化が得やすい
    ダブルトラック、登山道の整備状況がよい
    最も人気が低いルート、あまり渋滞に巻き込まれない
    駐車場に販売ステーションがある(夏季期間のみ)

  • デメリット
    火山灰の柔らかい路面なので、着地衝撃のトレーニングには向かない
    山小屋が、他の登山道に比べると少ない
    そのためトイレや補給には注意


木曽駒ケ岳・上松A

圧倒的におすすめなのは、このルート。
飽きのこないトレイルは、UTMBの傾斜によく似ていて、サーフェスもいい感じ。
ピークハントにこだわらなければ、敬神の滝小屋(1,200m)~8合目(2,600m) の往復(片道5km +1,400m) を繰り返すのが、もっとも効率が良さそうです。


  • 片道8.5km +1,950m(アルプス山荘〜木曽駒ケ岳山頂)
  • 標高範囲:1,000m〜2,950m

  • 片道 2時間弱(名古屋IC〜中津川IC〜国19号〜アルプス山荘)


  • メリット
    8合目までは走れるゾーンがある
    高所順化も得やすい
    金懸小屋の少し上に、金剛水とよばれる水場がある
    人はほとんどいない
    宝剣岳まで行けば片道10km
    高速代も安い

  • デメリット
    シングルトラック
    8合目から上は走りにくい
    木曽駒山頂あたりはとても人が多い


空木岳・池山尾根

名古屋から車でもっともアプローチしやすい中央アルプスの一つ。

甲斐駒の黒戸尾根と、ほぼ同じ傾斜です。

下山後も食事処や温泉があり、高速インターも近いため、時間効率が高い。


  • 片道10km +2,000m(菅の台バスセンター 〜 池山 〜 駒峰ヒュッテ 〜 空木岳山頂)
  • 標高範囲:860m〜2,790m

  • 片道 2時間弱(名古屋IC〜中央道〜駒ヶ根IC〜菅の台バスセンター)


  • メリット
    高所順化が得やすい
    そんなに人は多くない
    高速ICから近い
    名古屋からもっとも手頃な急登

  • デメリット
    シングルトラック
    林床や岩が多く、走れるサーフェースは少ない
    水場は池山小屋
    鎖場あり


乗鞍岳・乗鞍高原から

乗鞍天空マラソンのコース。ロードだが走れるコースの練習となる。
まだ残雪の多い6月に、天空マラソンで走ることができる。


  • 片道18km +1,200m(乗鞍観光センター ~ 乗鞍バスターミナル)
  • 標高範囲:1,400m〜2,700m

  • 片道 約3時間半(名古屋IC〜中央道〜中津川IC〜国19号~乗鞍観光センター)


  • メリット
    高所順化が得やすい
    ロードだが走れるサーフェスの練習になる
    バリエーションで遊歩道、スキー場林道もある
    乗鞍天空マラソンなら6月に2,600mまで走れる
    宿泊施設・温泉が豊富

  • デメリット
    アプローチが遠い
    ロード


寧比曽岳・東海自然歩道

遠くまで行く時間がない!というときに、近郊トレイルとしておすすめ。

平勝寺まえのバス停横に、数台の駐車場があります。


  • 片道11km +1,100m(平勝寺〜)
  • 標高範囲:480m〜1,100m

  • 片道 約1時間(名古屋IC〜グリーンロード〜平勝寺)


  • メリット
    道は踏まれていて走りやすい
    急登が多い
    バリエーションで林道も可能

  • デメリット
    標高は高くない
    夏は暑い
    スタート含め、水を補給できるポイントが皆無
    ラストコンビニは足助町内(ファミマ・セブンイレブン)



関東近郊の方は、朽見 太朗 さんのブログが詳しいです。 アプローチのよいところが紹介されてるので、ぜひ一度、御覧ください。行ってみたくなりますよ。

mountain-ma.com