UTMBの必携装備品として、パスポートの携帯が指示されています。
ですが、ぐちゃぐちゃになりそうなので、できれば原本は持って行きたくないのが本音です。
そこで、パスポートのコピーはどこまでOKなのか、海外慣れしてない人には、まったく見当がつきません。
そこで、本体を持ってないとき、何が問題になるのか、について調べてみました。
国境を超えるときは、出入国審査があります。
たとえば、成田から国際線にのるときも、出国審査がありますよね。
ところが、欧州では、出入国審査が省略されるケースがあるんです。
シェンゲン協定と国境パスポートチェックの簡略化
欧州では、シェンゲン協定といって、協定を結んでいる国を移動するときには、国境チェックを簡略化しよう、という取り決めができました。
UTMBで通過する、フランス、イタリア、スイスもシェンゲン協定を結んでいます。
これは、外国人の移動でも、国境チェックは省略されます。
ですから、日本人が、UTMBでフランスからイタリアに入るときでも、国境審査はありません。
国境審査があるのは、シェンゲン協定国に最初に到着したときと、協定国から日本へ帰るときだけです。
パスポートのコピーでもOKになる場合
となると、できるだけパスポート本体は安全に保管し、コピーで通用するなら、コピーで代用したいところです。
さまざまな経験談からは、
- ホテルのチェックイン
- 免税店でのお買い物
- UTMBのビブ受付
ほとんどの場合、コピーでも問題がないようです。
パスポート本体が必要とされる場合
しかし、警察の職務質問になると、はなしは別のようです。
フランスを含むヨーロッパの国々では、身分証明書の携帯義務があります。
外国人の場合、パスポート(旅券)が、身分証明書になります。
とくにフランスはテロに対する注意が必要な国であり、UTMBの開催期間には、イスラム教の祝日が重なります。
あきらかにUTMB参加者だとはいえ、警備が厳しいかもしれません。
コピー は 原本 ではありません。
不携帯とみなされると、警察によって拘束される可能性があります。
コピーでOKとするかどうかは、相手しだいというわけです。
フランス人であっても身分証は必携装備品
ちなみに、ヨーロッパ域内のランナーは、パスポートではなく、身分証明書(pièce d'identité)が必携装備品にあげられています。
最初に入国スタンプをもらう国は?
また、パスポートには、入国スタンプが押してあることも大切です。
フランスを含む、シェンゲン協定国に入国するとき、最初の到着地で入国スタンプをもらう必要があります。
ぼくの場合は、アエロフロートロシア航空で、成田→モスクワ→ジュネーブで移動するのですが、ロシアはシェンゲン協定国ではありません。
ですから、スタンプを押してもらうのは、ジュネーブの空港、ということになります。
ルフトハンザで行く人はフランクフルトで、KLMオランダで行く人はアムステルダムで、フィンエアーで行く人はヘルシンキで、入国スタンプを押してもらうことになるわけですね。
入国スタンプは押してもらう
入国スタンプが省略されたため、トラブルになったケースもあるようです。
在スペイン日本国大使館のページでも、密入国を疑われてしまい拘束された、という例が紹介されています。
シェンゲン領域国への入国に関する注意 : 在スペイン日本国大使館
入国スタンプは必ず押してもらいましょう。
まとめ
お買い物やエントリーの受付時など、パスポートのコピーでもOKとなることもあるようですが、だからといってコピーはパスポートの代わりにはなりません。
パスポートは、国外において国籍と身分を証明することができる唯一の公文書で、UTMBの必携装備品であるだけでなく、ヨーロッパでは身分証の携帯義務があります。
めったにないことを心配しすぎてもいけませんが、出せといわれたときに出せないと、めんどくさいことになりそうね、ということで、
ぼくはパスポート本体を携帯したほうがいいと思うのですが、海外慣れした皆さんなら違う意見があるかもしれません。
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