昨年は、UTMB ・フルマラソン ともにタイムは短縮。
しかし、自分の中では節目として考えていた、UTMB 36時間以内 と、マラソン サブスリーは 達成できませんでした。
どちらも、走力の向上にもまだ余地があり、レースにおけるマネジメントも大きく影響する結果となりました。
下書きが貯まってるのですが、まとまった時間ができ次第、清書する予定。
前シーズン(2018年度)のまとめ
やったことは、UTMB 、フルマラソン ともに、ゾーンを利用したトレーニングで、心拍、主観強度、およびパワーメーターにて、ゾーンを確認しました。
UTMB 2018の練習は、Jason Koop 氏 の ウルトラランニング を参考にし、結果は 38時間50分。エイド休憩の合計は2時間ちょっとですが、それを差し引いても36時間には届いていません。
テキトーにやっていた 2018年の 42:14:36 よりは改善しているため、ゾーン管理のトレーニングは、ウルトラの練習にも有効だと思われます。
また、フルマラソンの練習は、Matt Fitzgerald 氏 の 80/20 ランニングを参考にし、パワーゾーンを主体にして管理。結果は3時間7分。トイレやトラブルを差し引くと 3時間5分ぐらいでしょうか。サブスリーはまだ少し遠い。
しかし、3時間15分前後にあった壁は突破できているため、ランニングパワーによるトレーニングは、マラソンのトレーニングにも有効だと思われます。
というわけで、トレーニングゾーン、そしてパワーゾーンを利用した練習は、ランニングにも一定の効果はありそうです。
様々な疑問がでてくる(セルフの限界)
ところが、やっていくうちに、様々な疑問が出てきました。
数字を追いかけるだけでも、適切な刺激になっているか確認できるメリットと安心感は大きいのですが、まだ数字としては計測不可能なものも多いので、別の迷いが生じてきました。
たとえば、フォームはまだ数値で評価できませんし、リカバリー90分ジョグは30分を単純に3倍したものと考えて良いのか、などです。
他にも、
FTPさえ上がっていれば、いまの練習を繰り返すだけでいいのか? ボリュームも増やしたほうがいいのか?
タレてきたとき、強度を維持するべきなのか、それとも強度を落としてでも時間を優先すべきなのか?
などの疑問が、次々とでてきます。
自分自身で考えていくことに難しさがあるとすれば、どうしてもバイアスが掛かった見方になってしまう部分です。
脳の仕組みとして、無意識のうちに快・不快が判断され、その後に理性による思考が始まるため、思考のスタートラインの時点ですでにバイアスが掛かっている。そのため、都合の良く解釈するほうに影響がでてしまいがち。
時間に追われてるだとか、プレッシャーがかかっているときなど、とくに心に余裕がない場合には。
そんなわけで、今シーズンは、100kmを超えるウルトラはお休みして、向上の余地と課題の多い、20km~50kmぐらいの走力を高めたいと思いました。
ウルトラに向けての時間がないのと、疲労が溜まっているのもあります。
オンラインコーチングという方法
自己流では解決しにくい、さまざまな課題を解決するためには、クラブに所属したり、練習会に参加するとよいのですが、休みの都合とか居住地によっては、なかなか見つからないことが多いと思います。
そこで、今シーズンは、オンラインコーチングを使ってみようと思っていたのですが、まだ日本ではあまり普及していないようで、TrainingPeaks 等 でも、英語でのやりとりが多く、敷居が高い。
悩んでいたとき、アメリカ在住の藤岡正純さんが、オンラインコーチングを始めたことを知り、さっそく4月から申し込んでみました。
藤岡さんにお願いしようと思ったのは、1)日本語でやりとりができること、2)年齢を克服して安定したリザルトを出していること、3)歳が近く、加齢のヒントが得られそうなこと、4)影響を受けた理論に共通のものがあり、遠隔でもコミュニケーションが取りやすそうなこと、あたりです。
オンラインでのやり取りである以上、微妙な感覚を不慣れな英語で伝えるのは難しく、日本語でやりとりできるのは大きなメリットがあります。
私もまた技術料(テクニカルフィー)の世界で生きてるため、コーチング料をお支払いすることが、他のランナー(今回は藤岡さん)の活動に役立つシステムであることに、とても共感できます。
で、コーチングがどのように進められるかというと、主なやりとりは、Google Docs の ワークシート上で行われ、コーチからの計画に対して進捗を記入していき、疑問点やポイントをコメントでやりとりするスタイルです。
ふだんから、Office や Google Docs で、共同作業をやっている人には、親しみ深い方式じゃないでしょうか。
このシートの上で、さまざまな疑問(例:今の状況だと、強度とボリュームどちらが優先されるか)のやり取りが行われ、翌週の練習に反映されていきます。
また、週次のサマリーもメールで送られてくるので、振り返りの役に立ちます。
このコーチングを受けるに加えて、自分でも PMC管理を補助的に使っています。
今年の目標
今年は、まとまった時間が取りにくいこと、2年連続の UTMB で疲労が溜まっていること、マラソンあたりの走力を底上げしたいこともあり、50km前後のトレイルを目標にしていきたい。
時間が取りにくいとはいえ、海外も1回は行っておきたい。欧州とはちがった、北米のトレイルランニングも経験してみたい。
そこで藤岡さんから、いくつかご紹介いただいた中から、Rainshadow Running 主催の Oregon Coast 50k を A優先度のレースとして、参加することにしました。
険しい山岳の緊張感もいいですが、海岸を走るのって、自分のなかでは新鮮にうつります。
ここに向けてフィットネスと持久力を上げていき、冬のマラソンシーズンにつなげていければな、と考えています。
まとめ
歳を取り、残された体力も時間も限られることを実感しはじめると、試行錯誤を楽しむ余裕がなくなってきます。
また、忙しく、余裕がなくなると、自分に都合のよいバイアスを取り除けなくなり、目先の楽な方へ流れやすい。
やはり、ある程度のコツを掴むまでは、指導者について学んだほうがよい。
その時は、神々のような人を真似して身体を壊すよりも、平均的な人間に再現性の高い、科学的な理論をベースにしたコーチングを受けることが望ましい。
練習会やチーム参加をしたくてもなかなか都合がつかない人にとって、ネット上のオンラインコーチングには、未来を感じませんか?
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