年あけ早々に、一部のGPSウォッチでログが乱れ。
当面の対策は【開始前に立ち止まり、ペース表示が0'00/kmで静止するのを待ってからスタートを押す】
詳しくは本文で。
他、緊急事態宣言の匂いがしてきたこと、2021年のGPSウォッチ展望について。
ニュース
先週の動き
一部のGPSウォッチでログに乱れ(1/1)
首都圏、飲食店の時短営業へ(1/3)
一部のGPSウォッチでログに乱れ、とりあえずの対策(1/1)
新年早々、Twitterのタイムラインでは、GNSSログの乱れ報告が散見されました。
結論は、SONY系チップGNSSに配信される A-GPS ファイルのデータ異常で、時計に故障はありません。
ワークアウトスタート時の補足に時間をかければ、乱れはほとんど出なくなります。
今日のPolarはトラッキングがハチャメチャ😂 pic.twitter.com/7PNTXuefuk
— 千本ノック (@jr_ageo) 2021年1月3日
Garminでもスントでも昨日からトラッキングずれまくってる人多いですね。なんでだろ?
— SAI (@sai__m) 2021年1月3日
自分のログを確認すると、Polar V2は正常、Garmin 945はスタート地点が飛んでました。
GNSSログが乱れる話題。ぼくの場合はガーミンのスタート地が飛んでいた。安定するまで2 3分待ったのに。笑 pic.twitter.com/n3PQaA60YQ
— methylone (@methylone) 2021年1月3日
GPS、Glonass、Galireo、みちびきの衛星システムを確認してもトラブルなし。
GNSSの状況。みちびき、GPS、Glonass、とくに異常は無さそうだが・・・ pic.twitter.com/CDOx50ZBe2
— methylone (@methylone) 2021年1月3日
衛星システム側の問題では無さそうで、それにしても、1月1日から狂うのは変。
なぜなら、GPS、みちびき、Galireoの時刻は、1月1日が起点では無いためです(Glonassはうるう年考慮の1月1日起点)。
また、起きてる時計が、Garmin x45系(245,745,945 Fenix 6など)、Polar M/V/V2, Suunto 9 と、ここ数年に発売された、Sony CXD5602系のモデルに限定されていて、935やSpartanでは報告されていない。
意外と、同じGNSSチップ(CXD5602)を使ってる時計で起きてたりして・・・
— methylone (@methylone) 2021年1月3日
(ハードまたはメーカー提供ライブラリにバグがあるとか) https://t.co/yD1yJKOpHc
つまり、5602にまつわるトラブルっぽいですね。と思っていたら、TKNZTRAILさん(@tkzntrail)さんから情報が。
あ、やはりSONY新チップの問題なんですね。メーカー提供のA-GPSファイル(精度を上げるためのスマホ経由の事前ダウンロードデータ)のトラブルと。
— methylone (@methylone) 2021年1月3日
とりあえずワークアウト開始時には、ペース表示がゼロ安定するまで静止して待つのが1番かなあ。 https://t.co/9S5zppnATF
どうやら、A-GPSファイルの計算にミスがあるみたいです。
A-GPS(Assisted GPS)というのは、この先7日分ほどの【星座盤】をあらかじめサーバー側で計算しておき、時計にダウンロードして、処理速度の向上とバッテリー持続を延長させるための機能。スマホなどでも広く使われています。
1月1日からずれたということは、GPS時刻とUTC(標準時刻)を変換するライブラリとか式に間違いがあったのかもしれません。
ただ、A-GPSに誤りがあっても、実際の衛星を補足する台数が増えれば、ほっといても正しい位置に戻ります。
A-GPSの方も、お正月が明けたらそのうち修正されると思います。
それにしても正月早々なのに、DCさんブログ早い。
当面の対策
事象:ワークアウト後のGNSSログが乱れる
対象:Garmin 245,745,945,Fenix 6、Suunto 9、Polar V / M / Grit X / V2 、COROS、他、SONY CXD5602系を採用している製品
原因:A-GPSファイルのデータ異常
対策:ワークアウト記録時に、空の開けた場所で立ち止まり、【ペース表示】が 0'00''/km で静止するのを待って からスタートを押す
今後:正月が開けてメーカーの人が気づいたら修正されると思います
首都圏、飲食店の時短営業へ(1/3)
ふたたび、緊急事態宣言の雰囲気が出てきました。
時短要請、午後8時に繰り上げへ 1都3県、飲食店全般に拡大
以下、私見の見通しです。
ただ、現行法での緊急事態宣言には法的拘束力がないため、現在されてる自粛以上の効果は見込めず、言葉で現状を追認するだけとなります。
より強い措置が出されるにしても、補償と制限をセットに盛り込んだ特措法の改正が前提になると思われるので、事前に与野党のすり合わせが行われたとしても、最速で18日の通常国会後、じゃないでしょうか。
また、ロックダウンは太く短くがセオリーのため、行われる際の対象は春と同じく、ライフライン以外のビジネス休業、学校の休校も視野に入るとして、公園や競技施設、コンサートホールといった公共施設の制限がどのようになるかも気になってます。
個人的には、できるだけ早いうちにやってくれたほうが、春のUTMFの開催に影響が出にくいので、どうせやるなら早く・太く・短くやってほしいです。
ワークアウト
先週のサマリー
- ジョグ
- テンポ走 x 1
- トレイル15km
年末年始のレスト週。
睡眠時間を9時間取れると、疲労の抜け方、身体の回復がぜんぜん違う。
週末のトレイルは、氷点下で雪。名古屋の近郊でも、山での本格的な練習には不向きになってきました。
今週の予定
今シーズンのマラソンは無くなり、UTMFに向けたハイボリュームな練習になっていきそうです。
朝ラン派にとって、日の出がもっとも遅く、練習がやりづらい時期なので、ジムもうまく活用していきたい。
2021年のGNSSウォッチを展望する
さて、今年のGNSSウォッチ市場はどうなるでしょうか。簡単に俯瞰しておきます。
【現状】
ガーミン:フィットネスウォッチ市場ではハード・ソフトともに巨人
スント:アプリのアプデに苦労、ハードの更新サイクルが遅め
ポラール:V800以来の高品質なトレーニング監視ウォッチとしての地位をキープ
COROS:Garminのハードウェアシェアを低価格で攻める
アップル:フィットネス分野はソフトウエアに注力、ハードはライフログを重視
アウトドアウォッチ市場を見たとき、サードパーティ製オプションの豊富さ、Web連携サービスの多さという点で、ガーミンが最大シェアというのは誰がみても明らかな状況。
ただ少しそこに変化があって、ハードウェアではCOROSが、ソフトウェアではAppleがそのシェアを削り始めています。
まだ日本では無名なCOROSですが、Garmin Fenix や 945 並のハードウェア性能と低価格を売りに、急速にシェアを伸ばしています(昨年末には 超軽量の Pace 2が話題になりました)。
COROSは後発もあってか、Garmin ExpressやMovescountのようなサービスを充実させることはせず、Stravaのようなユーザ数が多く優れたプラットフォームに依存するかわりに、アウトドア型のウェアラブル端末として優れた性能を低価格で提供する、ハードウェアで攻めるスタイル。
一方のApple から見たとき、ライフログ市場でのウルトラランニングだとかロングライド、アイアンマンのシェアは大きくないですから、Apple Watchのバッテリー持続は最優先の課題ではない。むしろ、Watchをセンサーとした Fitness+ のように、ライフログとコーチングを組み合わせたソフトウェア分野の充実で、フィットネス市場を削りに来ています。
ガチ勢は Garmin + TrainingPeaks という状況が当面変化するとは思えませんが、Apple Fitness+ が大多数のマス層への行動変容につながることを考えると、いずれは TrainingPeaksだとか、Garmin Coarch で供給されているアウトドア向けのオンラインコーチング(オンラインジム)も大きく変わっていくことが予想されます。
Polarは、Grit X、V2と新型を投入。SONYの CXD5603GF と、より低消費電力・高性能なチップを採用したモデルを順調に投入。
Suuntoは、Movescountを廃止し、Suunto APPへと統合を進めた一年でしたが、ソフトウェア部門の弱さが続いています。
にしても、Apple Fitness+、COROS の日本語ローカライズへの遅さを見ると、日本市場の優先順位が下がってるんだなあと感じます。
【2021予想】
ガーミン:1年遅れで955登場? LTE対応やソーラー搭載で高価格帯を維持。フィットネスコンテンツの充実が課題。
スント:そろそろ Suunto 9の後継がでてもおかしくないはず。
ポラール:400mトラックの精度向上、パワーセンサーの対応拡大。
COROS:製造供給の安定、ローカライズ(言語対応やサポート)の拡充
業界でパワーの標準化が進む
正月早々、各社のGPSウォッチで乱れが出たことから分かるように、いまやGNSS受信ユニットはSONYの独占となっており、各社のハードウェアには大差ありません。
ですが、その中で最新の CXD5603GF を採用してるのは、Polar Grit X、Vantage V2 の2機種。コロナで投入がストップされていた Garmin 955 がそれに続くと思われます。
COROSは、955登場までにどれだけシェアを食っていけるかがポイント。
Appleにはアウトドア・スポーツモデルのApple Watchを期待したいですが、まだ少し先だと予想します。
Suuntoには、早急にWebプラットフォームを安定化させて、新世代のチップ採用の時計を出してもらいたい頃です。
パワーの標準化について。バイクは標準化がされてますが、ランニングのパワー、スキーパワー、舟のローイングパワーなどは、計算方法・データ形式ともに標準化がまだです。
心拍計内蔵タイプのように重心の移動パワーで測るのか、Strydなどのようにフットポッドで測るのかでも違いがあります。
ポラールには新方式のパワーポッドが噂されており、COROSのフットポッドはStrydと互換性がある形式となっており、今年はランニングパワーについて少し動きがあるかもしれません。
とりあえず、今年前半に買うなら、Grit X、V2、955、Coros Pace 2 あたりがベストと思います。
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