メチロンのトレラン日記

データオタクの損か得かで考える雑な薬剤師がトレランするブログ

UTMB2017 レース完走記

日本を出発するところから、レース、帰国までの様子。

大きなページです

UTMBのまとめ👉こちら

8月29日・日本発 ✈ シャモニー

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日本の朝に名古屋を出て、おなじ日の23時頃にシャモニーに着。

成田からモスクワで乗り継いで、ジュネーブへ。

そこからバスでシャモニーまで。

時差が7時間あり、約23時間の移動時間。

ほとんど寝られなかった。

中部国際空港

午前7時。

国内線の列に並んだら、「国際線へ乗り継ぐ方は、反対側の受付です」と伝えられた。

反対側へ行ったら、こんどは「登録がありません」と。

そりゃそうだ、通しでチケットを買っていないのだから。

名古屋から成田、成田からジュネーブは別々に購入、だから最初の国内線の列でよかったわけ。

成田空港

荷物を受取り、地下のショップで外貨を受け取る。 f:id:live-simply:20170829092122j:plain:w320

その後、アエロフロートで荷物を預ける。すぐに終わる。

アエロフロートは24時間前にオンラインチェックインができるので、済ませておいて正解だった。

出発まで時間ができたので、KALラウンジで朝食。 f:id:live-simply:20170829095535j:plain:w320

アエロフロート

アエロフロートは、テーマカラーの赤と青がおしゃれ。

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12時発。

機内はかなり寒かったので、ダウンを着る。

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フライト10時間10分。

機内食が2回。

1回目は、海苔巻きがあった。 見た目よりも、美味しい。

素朴な味わい。

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2回め。 f:id:live-simply:20170829194927j:plain:w320

西へと、モスクワに向かう。

太陽を追いかけるので、いつまでたっても日が沈まない。

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モスクワ・シェレメチェボ空港

乗継でも、検査は厳しかった。

勝ちようのない、強そうなロシア人の検査員。男女ともに。

ダウンを脱がされて、やりなおし。

服や靴を脱いで何度もやりなおしてた人がいた。

シェレメチェボ空港は広かった。

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到着したターミナルDから、ジュネーブ行きがあるターミナルFまで歩いて20分強。

歩くのが早いといわれる、ぼくが歩いて20分かかったわけですよ。

ジュネーブ行きの「ゲート52」を確認。

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出発まで時間があったので、ゲート52が正面にある、オールスターラウンジで休憩。

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ここ、なかなか過ごしやすくてよかったですよ。

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サラミやチーズも美味しい。小麦モノも。

さすがロシア。

ジュネーブ行き

18時10分発。

まさかまた機内食がでるとは思わなかった。

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このデザート、ソビエトっぽくてよい。

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くるしい。

20時50分、ジュネーブ着。

まだ明るい。

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ジュネーブでツアーに合流、シャモニーへ

ツアーメンバーとジュネーブで顔合わせ。

貸し切りの観光バスに乗り、シャモニーへ向かう。およそ1時間半。

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部屋に着いた時にはすっかり暗くなっていて、現地時間で23時を過ぎていた。

この日の移動時間は、約23時間。

Plan B

名古屋→成田→モスクワ→ジュネーブを、1回で買わなかったのには理由があります。

8月下旬は、台風の可能性がある時期です。

中部国際空港が欠航になっても、成田から飛んでいては困ります。

航空券を、また買わないとならないです。

台風は西からやってくることが多いので、その可能性はあるわけです。

もし、台風がくるようだったら、仕事が終わり次第、前日のうちに、新幹線で品川に出ておくつもりでした。

そこからなら、リムジンバスでも鉄道でも、到着する選択肢が残っています。
実際には、台風は来ませんでしたから、中部国際空港からの国内線をつかった次第です。


8月30日 シャモニー観光

午前はシャモニー市内観光。

午後からブレバン山のハイキングがてら、コースの下見を。

思った以上に斜度が大きくて、厳しさを実感する。

時差ボケ、頭は起きていても、身体は重いままの一日。

朝食

6時半に目が覚める。

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晴れ。空気が乾燥していて、喉が痛いのと、唇が乾いていた。

気温は10℃台で、ひんやり。

7時から朝食。 今回のツアープランは、日本人シェフによる朝夕食付だから、起きて直ぐに食べられるのは嬉しい。

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ハムとチーズが美味しい。

こんなちいさなチーズ2つなのに、腹持ちがよかった。

UTMBのエリア図

UTMBは、フランス・イタリア・スイスの3カ国にまたがる、モンブラン山塊を1周する山岳レース。

総距離は約170km(100マイル)、累積標高は10,000mになる。

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シャモニーは、そのモンブラン山塊と、対面するエギュイユ・ルージュ(赤い山脈)に挟まれた、渓谷にある街。

今日の予定は、シャモニー市内の観光と、エギュイユ・ルージュのひとつ、ブレバン山(Brevent)のハイキングである。

シャモニーの街の中を観光

シャモニーは、教会を中心として、繁華街がコンパクトにまとまっている。

そして、スタート・ゴールも教会の目の前に置かれており、ヨーロッパらしさを感じる。

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8時半。

まだ朝が早く、人はまばら。 f:id:live-simply:20170913121434j:plain:w480

在シャモニの日本人ガイドさんが、お店の特徴や、買い物のポイントを簡潔に教えてくれる。

ほとんどここで揃えられる規模の、大きなスポーツ用品店があったり、 f:id:live-simply:20170913121501j:plain:w480

美味しそうなケーキ屋さんがあって、そのうち食べようと覚えておいたのが f:id:live-simply:20170913121511j:plain:w480

結局、食べる機会が再び訪れないまま、帰国になってしまいました。

肉製品だけでなく、お菓子やチョコレートも量り売りになっていて、 f:id:live-simply:20170913121523j:plain:w480 f:id:live-simply:20170913121532j:plain:w480

100gあたり、何ユーロ、なので注意が必要です。

おくすり屋さんも、UTMB仕様になっていました。

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街全体が、UTMB一色に染まっている。

ブレバン山ハイキング(Brevant)

午後からは、ブレバン山に登り、その後はハイキングコースで、最終関門のフラジェールへ向かうという予定。

そして、フラジェールからゴールまでを試走する予定でした。

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ロープウェイで上るんですが、

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このロープウェイの下には、トレイルが刻んであって、地元らしきランナーが走っていて、驚きました。

かなりの傾斜です。

岩壁にはクライマーが。

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ブレバン山は、シャモニ渓谷を挟んで、モンブランの対面になるので、モンブランが拝めると思ったら

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雲がかぶってました。

尖ってるのは、左側がエギュイユ・デュ・ミディ、右側はエギュイユ・デュ・ゴエで、モンブランじゃないです。

モンブランはその奥、雲のなかで、白いまんじゅうみたいなかたちが見えるはずでした。

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その後は、途中駅のプランプラから、フラジェールへ歩いて向かいます。

フラジェールもロープウェイの駅があり、そこがこのレースの最終関門になっています。

林道

フラジェールまで歩きます。そのロープウェイ駅は、写真の右隅です。

林道は、おんたけにそっくりです。

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しかし、斜度が倍ぐらいありました。

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思ってた以上なので、気が滅入ってきました。

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プランプラ駅からフラジェール駅までは、6kmありました。

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ここからゴールまで8kmの下りです。

疲れてしまったので、ロープウェイで降りてしまいました。

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そして、シャモニーまでバスで帰りました。

シャモニー見物

おそい昼食を食べた後、モンブラン広場にある、出展ブースなどを見物。

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みたことのない賑わいでした。


街全体を包む、この統一感のある配色とか、

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シャモニー針峰群をモチーフにした駅舎とか、

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さすがフランスのオシャレさには到底かなわないな、と思いました。

晩御飯

今回のツアープランは、別荘の1棟借り上げでした。

1階が各個室になっていて、2階がキッチン付きの大広間。

そこで、コース料理がたべられる、というぐあいです。

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小さなじゃがいもがとても美味しいんですよ。

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ワインを飲んだからか、あとはあんまり覚えてません。


8月31日 マッターホルン観光とビブ交付

楽しみにしていた、マッターホルンは雨でした。

本場のチーズフォンデュは、酒を食べているかのよう。

そして、天候が悪化するというSMSが入り、厳しい装備チェックを受けた1日。

ツェルマット観光

雨。

6時半に朝食をたべて、7時にバスでスイスのツェルマットに向かう。

テッシュ駅で、ゴルナーグラート鉄道に乗換えて、ツェルマットへ。

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きのうのロープウェイもそうだったけど、切符がバーコードになっている。

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読み取らせて、ひとりづつ通る。

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ツェルマットは、マッターホルン登山の基地となる町。

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ところが、お目当てのマッターホルンは雲の中でした。

寒いし、天気は下り坂なので、登っても面白くなさそうなので、ツェルマットを散策。

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マムート。さすがスイス感ある。

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スイスの薬局。 f:id:live-simply:20170913140755j:plain:w480

ロディオラ・ロゼアのように、高山病に効果があるとされる、ハーバル・メディスンが売られてるのもスイス感あります。

本格的な登山靴だけでなく、トレランシューズはこちらでも人気の商品。

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この町で、必要な装備は、全部揃えられますね。

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あまりに美味しそうなので、買って帰りました。

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ここはお墓なんですが、とても色とりどりできれいなところでした。

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リスが住んでました。でかい。

チーズフォンデュは酒の味

そのあと、どうしても食べてみたかった、本場のチーズフォンデュに挑戦。

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これはエスカルゴ。

本場のチーズフォンデュって、チーズを白ワインで煮るんですね。

知りませんでした。

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まるで酒を食ってるみたいでした。

すっかり酔っ払ってしまいました。

冷たい雨が降り続いており、そろそろ帰ろうという頃に、大会事務局からSMSが。

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気温の急低下が予想されるため、明日の朝7時に、UTMBの決定を行う、と。

えー。

ビブ交付

ふたたびシャモニーに戻り夕刻。ビブの受付を受ける。

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行列はない。

初日の昨日は1時間以上待ったそうですが、雨の夕刻ということもあり、受付はスムーズでした。

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天候悪化の影響もあってか、安全装備のチェックが厳しい。

昨日、受付した人は、そんなでもなかったよ、と言っていたのだが。

その1:まず、受付ではパスポートを呈示。

受付では、外国人はパスポートを、EU在住者はIDカードを呈示します。 f:id:live-simply:20170913143052j:plain:w480


すると、装備チェックシートが渡されます。

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おまえは、これとこれを用意しろ、ということですね。

わたしは、携帯電話、サバイバルブランケット、携帯コップ、レインウェアの上、手袋、が指定されていました。

その2:必携装備品を準備

トレイの上に、指定された装備品をのせます。

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その後は、審査員のところに持って行きます。

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その3:審査。レインウェアと携帯電話、手袋は厳しかった

サバイバルブランケットと、コップはちらりと見ただけで終了。

携帯電話はフランスの電波が入っていることを確認され、連絡帳に大会本部の電話番号があることを確認され、OK。

問題はレインウェアでした。

ノースフェイスのストライクトレイルフーディーを持っていったのですが、あまりに薄いため、表と裏を何度も確認しはじめる。

シームテープがあることは分かってくれたものの、結局は上司に確認しにいき、二人がかりでチェックとなり、最終的にはOKに。

ここで揉めたくなかったらゴアテックスのマーク入りが無難だと思いました。

あとは手袋。

ウォームと防水をセパレートにしていたため、使用方法をしつこく聞かれました。

保温を装着して、降雨時には防水ミトンをかぶせるのだと説明したら、OKしてくれました。

最後に、「この装備は現段階ではOKとするが、途中の状況によってはペナルティを課せられたり、失格となることも有り得ることを承知してほしい」と云われる。

とても疲れる。

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OKをもらった証。

その4:ファイルの交付

その後は、エントリーキットの入った茶封筒を渡されます。

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その5:ザックへのタグ装着と、腕にリボン

次のエリアで、係員に茶封筒を渡します。

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チェックが済んだ証明として、ザックにもチップ入りのタグが取り付けられます。

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この後は、ザックの変更はできないことになっています。

腕にもUTMBのリボン。

これは締まる一方で、外せない構造になってます。

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これで、UTMBの最終エントリーが完了となりました。

天気

この日、それまで思われていたよりも、寒くなるという予想に変わっていきました。

これは、シャモニーの公式アプリでの情報。

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9月2日の夜は、シャモニーで6℃。

つまり、18:00にスタートした最初の夜、ボンノム峠やセーニュ峠は、さらに寒く、冷たい雨になることを意味しています。

そして、大会事務局からSMSで送られてきた気象情報は、期間中の変化について、より詳しく書かれていました。

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雷の可能性は低いものの、スタートからは断続的に雨が降り、2,000m以上では積雪の可能性がある。

次第に雨はやんでいくものの、気温が低い状態は続く、とありました。

注意点としては、風速が秒速ではなく、時速で書かれているところです。

風速40km/時は、風速11m/秒 ぐらいです。

また、Temp. ressentie Wind chill は 体感気温のことです。

2日目の夜、つまり最遅ランナーがフェレ峠、2,500m以上を通過する時の体感気温は、-8℃になるかもしれない、ということを知らせています。

晩御飯

今日もおいしい夕食を食べたと思うのですが、疲れて写真を撮るのも忘れ、いつ寝たのか覚えてません。


9月1日 開催決定!

なかなか最終決定がされず、決まったのは午前11時。

そのため、ほとんど仮眠することができないままのスタートとなってしまった。

コース変更に伴い、関門時刻も変わってしまい、よく把握できないままのスタートを迎えた。

朝食

6時ごろに起床。

朝食は、いつもと同じ。

山のほうはガスっていた。

決定の内容を確認したら、スタートまで仮眠する予定だった。

7時になったが連絡が来ず

7時になったが、大会本部からのSMSが来ない。

昨日、7時に開催の決定をする、と言っていたのに。

9時になっても、SMSはまだ送られてこない。

寝るつもりだったのに、仮眠に入れない。

開催の決定は11時にずれ込む、2ヶ所のコース変更あり

ツアーの皆さんは、CCCに出場したり、観光で出かけてしまい、いない。

ベッドに寝転がって脚を組み、レジェンドのマネをしたりする。


開催決定の通知がきたのは、11時を過ぎた頃だった。

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UTMBはスタートを18時30分とし、ノーマルルートで開催します。

ただし、pyramides calcaires と、tete aux vents は迂回します。

注意:2,000m以上は降雪し、体感気温は-9℃となります。

スタートは30分の繰り下げ

しかし、その後の関門タイムも延期になるかどうかは、この時点では分かっていない。

また、Web掲載の高低図がすぐに反映されるわけもなく、変更後の高低図も、よく分からない。

とりあえず、気温は低めのようなので、装備を温かくすることにした。

1段階温かい装備に変更、防寒テムレス登場

レインウェアは、ノースのストライクトレイルフーディーオーバートラウザー(防水パンツ)はモンベルのトレントフライヤーパンツで決めていた。 f:id:live-simply:20170913194031p:plain:w480


一方、防寒装備については二通りを考えていた。

去年のように暑いぐらいなら、Tシャツ短パンをベースに、必携装備品の長袖シャツとタイツは、パッキングして持つだけにしようと考えていた。

Tシャツベースでも、ウインドジャケットを持てば、温度調節はできるからだ。

一方、マイナス10℃ぐらいまで冷え込むようなら、必携装備の長袖はキャプ4とし、タイツはジオラインの中厚に、耳を隠す帽子はバラクラバにするつもりだった。

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今回は、体感気温が下がる予想で、しかも風があるため、

レギュレーションのつもりだった速乾のロングシャツ(アークのフェーズ)を最初から着ることにして、さらにファイントラックのパワーメッシュ(ノースリーブ)を加えた。

そして、パタゴニアのキャプ4を防寒用としてザックに収納

タイツは、実気温はさほど下がらないため、オーバーパンツを履けば、薄手のドライトラウザー(ノースフェイス)でも対応可能と判断。

荷物のカサが増えたため、短パンは、ポケットの多い、ノースフェイスのフライウェイト・レーシングショーツを採用。

追い出されたジェルが、ポケットに収まりやすい。さらに、インナーがついていないパンツなので、タイツと併用しやすいメリットがある。

一方、帽子については、冷たい風雪が予想されるため、バラクラバを持つことにした。


手袋は防寒テムレスへと変更。

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念のため持ってきていたのだけれど、

まさか、これを使うことになるとは。

関門時間の変更は15時過ぎに連絡が

装備がきまり、ウトウトしていると、15時過ぎにふたたびSMSが。

最終的な関門時間が決まったようだ。

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スタートからは30分繰り下げとなるものの、セーニュ峠の先のピークがひとつ無くなるので、コンバル湖はもともとよりも、30分繰り上げ。

つまり、コンバル湖の関門は、1時間タイトに。

また中間地点となる、クールマイユールも15分繰り上げとなり、30分タイトに。

そして、後半の要となる、シャンペ湖も、1時間タイトに。

ゴール関門は16時30分のままなので、このコース変更によって、全体では30分タイトということになった。


寝不足ぎみのままで、ペース配分がまったく掴めなくなってしまった。

予定表を書き換えられぬまま、タイムリミットの17時になってしまった。

ドロップバッグ預け

クールマイユールで受け取れるドロップバッグの預けは、17時45分が期限

宿泊から預け所までは、2kmちかくあるので、いそいで向かう。

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幸い、雨は降っていない。

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ぎりぎりで間に合った。

すでに、ランナーはまばら。

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スタート地点までは距離があるので、すこし急ぐ。

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スタートは最後尾に

スタート付近は人が多すぎたので、シャモニー市役所の裏から回り込んだ。

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完全に最後尾の予感。

冷え込む、レインウェアとタイツを着る

スタートまでまだ30分ある。教会の前で待つ。

待っているうちに、だんだん冷えてきてしまったので、レギュレーション対応のつもりだったタイツを履き、レインウェアを着る。

この2つを加えただけで、だいぶ暖かくなった。

そしてUTMBスタート! レース1日目

ランナーやギャラリーのざわめきに隠れていたアナウンスのコールがだんだんと熱を帯びてくる。

すこしだけ、広場の方に近づくが、ランナーがぎっしりで前には進めなさそう。

GPSウォッチの測位を開始。

あの音楽が流れる。

教会の鐘が鳴る。

ざわめきのなか、ランナーが流れ出す。

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シャモニー市内は、ギャラリーとランナーでぎっしり。

歩く速度でしか進めない。

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ちょっと(かなり)うしろの方スタートすぎたかもしれない。

いきなり転ぶ

シャモニーの市街を抜けたころ、暑くてレインウェアを脱ぐ。

2kmあたりのガイアンの岩場あたりで、ロードからトレイルに入る

ここでは、ツアーメンバーが応援してくれていた。

予定していた、キロ6半〜7ぐらいでウォーミングアップする。

雨はまだやんだままだ。

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写真を撮ってたら、このあといきなりコケた。


後日談:コース変更について

コースは、2ヶ所変更がありました。

赤線は、あとで知った変更後の高低図です。

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一つ目はセーニュ峠の次、2,500m付近のコルで、気温が下がりやすく、また凍結しやすいゾーンなので、回避されたようです。

二つ目は、最後のピークで、おそらく先行して行われた、OCCとCCCでコースが荒れたためと思われました。

1ヶ所目:pyramides calcaires の迂回

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2ヶ所目:tete aux vents の迂回

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この2ヶ所の変更で、距離は3kmほど、獲得標高は300mほど縮んだと思われます。


レース2日目 9月1日~2日 シャモニー~バルム峠

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シャモニーからバルム峠まで約40km、全体の1/4を占める区間です。

半分以上のランナーは、一つ目のエイドである、サンジョルベまでに日没を迎えます。

バルム峠からは勾配がさらにきつくなり、夜の冷え込みもあって、前半で1番厳しい時間帯を迎えることになります。

シャモニ(Chamonix)~サン・ジョルべ(Saint Gervais)

シャモニーからサン・ジョルベまでは、一つ目のピークとなる、プラリオン山を乗り越えます。
そこで日没を迎え、大エイドのサン・ジョルべに下ります。

この区間は走りやすい林道で、レ・コンタミンヌまでは関門がすこしタイトであるため、多くのランナーが出だしからハイペースで飛ばします。

スタート後

繁華街を抜けると道幅が広がり、歩いていた渋滞が流れ出す。

走り始めるとすぐに暑くなってしまい、道端でレインウェアを脱ぐ。 タイツは面倒なので、そのまま履いたままとした。


そして、2kmほどでロードから林道へ。クライミングしている人たちが右手に見える。

道の両サイドに、応援の人々がいて、テンションが上がる。

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調子に乗って、写真を撮りながら走っていたのが悪いのだけど、転んで膝を打った。

怪我をしたときの対応は事前に決めてある。
腫れが広がったり、膝が曲がらなくなるなど、悪化の一方なら、早めに棄権する。
痛みがあっても、正常に動き続けているかぎりは、続行。

いまのところ、痛みは強いが、出血はなく、走るペースに支障は出ていない。 なので、痛みに引きずられることなく、動きに集中し、脚の動きをチェックしつづける。

南米と思われるランナーさんたちが、大げさに心配してくれて、かなり恥ずかしい。

レ・ズーシュ(Les Hoches)

シャモニーをスタートしてから8kmの村、レ・ズーシュに到着。 f:id:live-simply:20170915171627j:plain:w480

ウォーターエイド。ほとんどの人が通り過ぎる。
コップ1杯の水をもらう。

ほぼフラットな林道。キロ7.5のペースで、予定通り。

雨も降っていない。


ドルブレ(Le Delevert)

レ・ズーシュをすぎると最初の山である、プラリオン山。

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これが思っていたよりも、はるかにキツく感じる。 平均斜度でいえば、北アルプス・燕岳の合戦尾根と同じぐらいです。

その斜度で、林道になっている。

なので、走れる人は走るのですが、スタートからのハイペースがようやく落ち着き、半分ぐらいのランナーは歩き始める。

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フランスの19時半過ぎは、まだ明るい。

ここからストックを使うが、石づきのゴムキャップが滑ってしまい、かなり不快。
取り外そうと試みるも、かたくハマっていて、簡単には取れそうにない。
とりあえず、次のエイドまでは様子をみることにした。


一つ目のピークとなるドルブレ(Le Delevert)を通過したのは、21時近く。だいぶ暗くなっていた。
小雨が降っているものの、まだレインウェアを着るような寒さでもない。 そのまま着用せずにすすむ。


登ってきたのと同じぐらいの急勾配を、サン・ジョルべ(Saint-Gervais)に下る。

足元の草地が、小雨で滑りやすい。
すっかり暗くなったシングルトラックは、前のランナーを抜こうにも抜きづらい。
スキー場の下りで、リフトの下だろうか、ときどき鉄塔が現れる。
ペースが合わず、ブレーキをかけながらの下りで、太腿が熱くなる。

一つ目の山が、中房温泉から合戦小屋を往復するぐらいありました。これがUTMBか。


サン・ジョルべのエイドに着いたのは、22時近くだった。スタートからキロ9分半のペース。ほぼ予定通り。 ただ、下りの衝撃はきびしく、右膝を曲げるのがかなり痛くなる。

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サン・ジョルベ(Saint-Gervais)~バルム峠(La Balme)

ここからボンノム峠までは、長い上りが始まります。
標高800mのサン・ジョルべから2,500mのボンノム峠まで、20kmで標高差1,700mを登ります。
進むに従ってきつさを増す勾配、朝に向けて低下する気温に苦しめられるゾーンでした。

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サンジョルベのエイド(Saint-Gervais)

エイドで水やチーズ、サラミを食べているうちに、すっかり身体が冷えてしまった。
エイドを出てしばらく、寒すぎて、民家の軒先でレインウェアを着用。
同じように駆け込んできた韓国のランナーと、そのことを笑う。

サン・ジョルべからは、林道とロードのゆるやかなアップダウンの繰り返し。
ポールを突きながら、進む。
足元に集中しながら、すこしでも衝撃をゆるめつつ、集中して進む。

レ・コンタミンヌ(Les Contamines)

レ・コンタミンヌの到着は、23時半。ほぼ予定通り。

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コンタミンヌのエイドはランナーでたいへんな混雑に。 もらうものだけ貰って、かき分けるように通過。

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ノートルダム・ラ・ゴルジュ(Notre Dame de la Gorge)

コンタミンヌからは、ボン・ナン川沿いのハイキング道をゆく。 ゆるいアップダウンがくり返される。

夜なのにハイカーらしき人が歩いている。 ときどき、子供もいる。 トレイルもライトアップがされている区間があり、どうやら、キャンプ場のような施設があるらしい。

ノートルダム・ラ・ゴルジュという教会を通り過ぎると、本格的な登りが始まる。 ピークとなる、ボンノム峠(Col du Bonhomme)まで、およそ8kmで、約15%ぐらいのトレイルとなる。

靴底で磨かれたような岩がめだつトレイルで、滑りやすい。
ポールを使って、身体を押し上げていく。

バルム峠(La balme)

バルム峠に向かって高度を上げていく。 気温の低下とともに、冷たい雨が強くなってくる。

ストレスの一因でもある、ポール先端の石づきをようやく取り外すことに成功。
固くてなかなか取れず。
手がかじかんで動かなくなるまえに、外しておきたかった。

このタイミングで、手袋の装着。ショーワグローブの防寒テムレスである。 ゴアテックスほどの耐久性が不要であれば、指先が冷たくならず、透湿性も高い。

雨はだんだんみぞれ混じりのようになり、バルム峠に着いたときには、日付が変わっていた。

9月2日(2日目)1時30分。
コンタミンヌ〜バルム峠は、キロ13分、ほぼ予定通り。

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クールマイユール〜シャンペ湖

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ここから、レースの後半が始まります。クールマイユールは、同時に開催されているCCCのスタート地点でもあります。

多くのランナーにとって、ちょうど昼間の時間帯となるため、一転して暑さとの戦いになります。

モンブラン山脈を眺めながらトレランができる気持ちのよいゾーンですが、その先にはこのレースのクライマックスとなる、フェレ峠(Gland Col Ferret)と、20km超に及ぶ、長い下りが待ち構えています。

クールマイユール(Courmayeur)

UTMBのコースは、町と町を繋いでいるので、山を下りると急に町になることが多い。

町中はマーキングが少ない。マーキングは、道にペイントで「UT↑」と小さく書かれていることが多い。

日中は、人通りも多いので、気をつけないと見落としやすい。


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ドロップバッグとサポート

クールマイユールでは、預けたドロップバッグを受け取ることができる。

ここは大きな体育館が、まるごと一つ、大エイドになっている。

体育館の外周に、ドロップバッグが番号順に吊り下げられていて、通過するときに、自分のバッグを受け取るというスタイルになっている。

その後に体育館に入り、休憩することになる。

ここでは、ハイドレーションの水の交換、ジェルの補充、靴下の交換などを行った。

広いが、とても混雑しているエイドで、食料の調達や補充には、サポーターがあるととても助かる。

決してのんびりしていたわけでもないのだが、気づいたら50分が過ぎていた。

サポーターによるサポートとドロップバッグについては、詳しく項を改めたい。


11時30分、出発。関門閉鎖が1時間半に迫っていた。

ベルトーネ小屋への登り(Refuge Bertone)

クールマイユールからベルトーネ小屋への登りは、コース上、もっとも急な区間。

5kmで800mを一気に登る。

ちょうどお昼でもっとも暑い時間帯。

つづら折りの登山道を、黙々と登る。

イタリアの太陽が、背中から容赦なく照りつける。


道端の岩に、顔色の悪い男性が腰掛けていた。

レ・シャピューで会った、日本人男性である。

顔が土色で、寝ているところを起こすのは申し訳ないけど、声をかけてみた。

「あー?」

とても不機嫌そう。だが、意識はしっかりしている様子。

少し休んでから行くとのことだったので、先に行かせてもらった。

残念ながら、彼はその後、リタイアしたとのことだったが、ベルトーネ小屋から先が悪天候になったことを考えると、とてもよいタイミングで決断したと思う。


クールマイユールへ、急坂で降りたのだから、その分は登りになる。

あの坂をもう少しスピードを上げられていたらな、と何度も考える。

登りでは、膝は痛まない。キロ20分で、ほぼ予定通りのペース。


日焼け止めを塗っておいて正解だった。それでも、乾燥した皮膚がピリピリと焼かれる。

地元の登山ガイドらしき人に抜かれる。

ロープも積んでいて、見たところ20kg以上はありそうな装備。

涼しい顔で抜かれた。

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「すごいね」

と声をかけると、

「大したことないよ、こんなもんだよ」

と笑いながら、さくさくと登っていってしまった。

ここでは、これぐらいは当たり前なのか・・・。


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13時、ベルトーネ小屋に到着。キロ20分。

予定よりも2時間遅れに拡大したものの、のちに確認すると68人を抜く。

次の関門に間に合うだろうか、、、クールマイユールで休みすぎた。

ボナッティ小屋(Refuge Bonatti)

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ベルトーネからボナッティまでは、走りやすい10kmほどのトレイル。 谷を挟んで反対側にある、ペンニーネ・アルプスの北斜面についたトラバース道を進む。

多くのランナーにとっては昼間の時間。 左手にモンブラン山脈、行く手にグランドジョラスが見えるので、いちばん楽しめるゾーンとなる。


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ここは走れるトレイルなのだけど、右ひざがだいぶ曲がらなくなってきたため、すこしの段差でも、着地衝撃を吸収することができない。

まだ距離にして半分、時間にして三分の一ぐらいでしかない。 走れるところは走るが、膝関節を温存するため、下りは緩くても歩いて進むことにする。


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背中からはイタリアの太陽が降り注いでるのだけれど、進行方向、つまりフェレ峠の方から、どんどん雲が流れ込んでくる。

ときおり、風の中に雪というか、氷の粒が混じってくる。

ふとモンブランの方角を見ると、すこし不気味な雰囲気になっていた。

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ボナッティ小屋についたのは、14時40分。
キロ10で行ける予定が、キロ13オーバー。 この先、もっとも厳しいフェレ峠(Grand Col Ferret)が控えている。


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雪と風が激しくなってきたため、ボナッティ小屋でタイツを履き、レインウェアを上下ともに着用。
たったこれだけの時間でも、止まっていると身体が冷えて、震えがやってくる。

コース変更で関門時刻もすこしタイトになっているし、果たして間に合うか。
すこし焦りを感じる。

アルヌーバ(Arnouvaz)

ボナッティ小屋からは一旦、イタリア最後の村となるアルヌーバに降りることになる。

雪は積もるほどではないが、溶けた雪でトレイルはドロドロになっていく。このあたりは風が強く非常に寒い。また、膝でスピードが上げられないため、身体が冷えてきつい。

正直なところ、UTMBを完走したからといって、だから何なのだろうか。 こんな厳しいストレスを感じることに、なにかメリットがあるのだろうか。

そんなことを考えながら、ずっと下の方をみると、アルヌーバのエイドが見える。その向こうに、マイクロバスが3台止まっている。

「もしかして、天気が悪くなったから、ここで中止になるのかも・・・」

と、少し喜んでしまい、急に気分が上向きになってきました。


急速に高度を下げるにつれて雪は雨に。 アルヌーバへの下りは、完全にどろんこ祭になっていた。
つるつるに滑る中を、慎重に下るが、膝が支えきれずに難渋する。

雨の日のトレイルは、フランスも日本も大して変わりゃしないなぁ、と思いながら、アルヌーバに到着。
到着は16時。クールマイユールを出てから、4時間半が経過。

こと、ボナッティからアルヌーバへの下りは、キロ16分以上に減速し、この区間で12人に抜かれていた。


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エイドでチーズやスープを食べていると、関門スタッフがランナーに話しかけているのが遠くに見える。

「もしかして、大会中止だから、バスに乗るように! って言われるかな・・・?」

と、すでに開放感に包まれながら近づいてみると、

関門のお兄さんが、おまえは行け!の ジェスチャー

どうやら、臨時の装備チェックで、レインウェアを持っていない人が、停止を命じられていただけでした。



えー・・・・。


アルヌーバの関門閉鎖は、あと2時間に迫っていた。

フェレ峠(Grand Col Ferret)

フェレ峠への登りは、4.5kmで800mの標高差がある。完全に、登山。


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雪というより氷の粒が、顔に当たって痛いし、寒い。
風が強いので、耳が痛く、顔がこわばる。
もっと冷えるなら、バラクラバをかぶろうか、というところ。
6月か7月、天気の荒れた日に、富士山に登るような感じです。

こんな状況でレースを続行するのは、日本なら OMM JAPAN ぐらいだよなあ、と、 2年前のOMM 嬬恋、破風岳のことを、思い出していた。
(現地ランナー曰く、この辺のこれぐらいは当たり前、とのことでした)


ただ、登りの膝はまったく問題がなく、ペースは順調でキロ23分、この区間では134人を抜く。
天候は悪かったが、明るいうちにフェレ峠を超えることができた。

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しかし、フェレ峠からは、約8%の長い下りが、20kmちかく続く。

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やはり問題はこれからで、登りでは問題なかった膝も、下りでは全く走れない。

ひたすら早歩きで降りるのだが、登りで抜いたランナーに、次々と抜かれていく。

しょうもない気持ちになってきて、道端のエビの尻尾の写真を撮ったりして、休み休み進む。

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ラ・フーリ(La Fouly)

ラ・フーリまでの下りは、日本の信越五岳のようなトレイルで走りやすそうに見える。 走れないので、道を譲りつつ、時間を気にしながら早歩きする。

下に街が見えてくると、ラ・フーリ、この長い下りの中間地点となるエイドに到着。

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すっかりやる気をなくした様子がビデオに残されていました。


フェレ峠からの下り10kmを2時間、キロ12という遅さ。結局、32人に抜かれる。

ラ・フーリに20時、閉鎖までは2時間半ありますが、次のシャンペ湖の関門は、午前2時。

ここからまだ下りが10km以上ある。

ほんとに間に合うんかな。

ラ・フーリ(La Fouly)からの長いロード

補給を済ませてラ・フーリを出ると、ロードでした。

ロード!ドーロ!

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やった!と思いました。

この時、初めて、完走できると確信しました。 ロードなら、深く膝を曲げなくても走れるので、かなりタイムが稼げます。

途中で日没となり、係員からライト点灯で停止させられたものの、ここからシャンペ湖までは止まらずに走れました。 最後、シャンペ湖までは3kmほど登るのですが、そこまでの下り10キロは、キロ6半〜7半のペースで快調。

シャンペ湖(Champex Lac)

シャンペ湖への到着は、22時22分。
ここへの登りは快調で、遠くにカウベルの音を聞きながら、つづら折りの斜面を淡々と登っていく。

この登りを含めても、ラ・フーリからシャンペ湖までは、14kmを2時間20分、キロ10分のペース。
この区間で、205人を抜き返し、関門余裕は4時間にまで取り返すことができました。

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レース3日目(9月3日)シャンペ湖〜シャモニー

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シャンペ湖の先は、3つのピークを超える。

どの山も同じ風景が繰り返すため、疲労と眠さの蓄積、そして夜間ということもあって、幻覚が誘発されやすい。

多くのランナーにとって2回めの夜が明け、昼の日差しは、疲労と睡眠不足に追い打ちをかける。

シャンペ湖(Champex Lac)

肉体の疲労は感じていないものの、ラ・フーリを過ぎ、日没を迎えてから急にミスが目立つようになってきた。

ロードで道を反対に曲がりそうになったり、トレイルで足を踏み外し、落ちかかるなど。 いずれも、普段では起きないタイプのミスで、「見落としていることに気づいていないタイプのミス」である。

大幅に貯金が出来たこともあり、30分の仮眠をすることに。

エイド

シャンペ湖は大エイドであるが、座席はほぼ満員。通路も人でごった返しており、思うように行動はできない。
日が沈んでから急に気温が下がってきたので、あたたかい紅茶を何回か飲んで、身体を温める。
休憩エリアで、20分の消費。

救護所

シャンペ湖のエイドには、仮眠所が併設されている。
その入口をくぐると中は明るく、ストーブが焚かれて暖かく、しかもベッドはぜんぶ空いている。

暇そうにおしゃべりをしていたスタッフたちが一斉にこっちを見て、目が合ってしまう。

「やばい、部屋を間違えた」

と気づいて、テントから出ようとすると捕まってしまい、ベッドの上に。 彼らは、スポーツトレーナーだった。


問診やら膝のチェックをされたあと、テーピングの処置を受ける。わりと大げさなことに。
最後に日本人のスタッフが通訳をしてくれて、アドバイスをもらう。

「腫れはあるが、受傷したあと時間とともに悪化していない。動くようなら動かし続けた方がよく、ゴールまで行くことをおすすめする。冷やすと動かくなるので、冷やさないように」

貴重な睡眠時間を・・・・と思ったが、プロからも、ここで止める理由がないとされたことは、とても心強い。 20分の消費。

仮眠所

一転、仮眠所に移動すると、降り続く雨でびしょびしょになっており、しかも暗いので不気味。

寝る場所だから暗いのは当たり前なのだけど、木のスノコの上に毛布が2枚敷いてあるだけ。 1枚は敷布で、もう一枚が掛用。しかも塗れててびしょ濡れ。

まあ、みんな雨具のまま倒れ込むからしょうがないのだけれど、野戦病院の救護室って、こんな感じじゃないのかと思いながら寝ました。

20分も経たないうちに、寒くて目が覚める。

震えがきていて、身体がこわばってしまい、思うように動けず。 持ってきた防寒着(キャプリーン4)を着てから寝ればよかったのが、後の祭り。

23時半、シャンペ湖を出発。
予定外があり、60分+の消費となる。

シャンペ湖出発

ほんの15分ほど寝たに過ぎないのだけれど、かなり思考能力が回復しているのが分かる。 身体の疲労は感じないが、とにかく動かないと温まらないので、震えながら小走りに進む。

走りながらペース表で、後半の予定を再確認する。

ここから、山を3つ超えるとシャモニー。 間に、大エイドが2つある。

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予定では、シャンペ湖からゴールまでは13時間半、そのペースは登りはキロ25分・下りは12分と考えていた。

右膝の状況は登りには影響せず、キロ20分で来れている。しかし下りはキロ12〜15分で、今後も良くなることはない。

上りキロ20分、下りキロ15分で再計算してみると、およそ13時間半で、ほぼ最初の予定通り。
すると、シャモニーのゴールは、だいたい13時頃になりそうで、ゴール関門は、3時間半と余裕。

やはり、これは行ける。

しばらくはフラットなロードと林道。
テーピングのおかげで、着地衝撃がかなり緩和されている。スイス人トレーナーこれはすごい。

1つ目:La gieteへの登り

脳が回復していたのは、そこまででした。 2時間もしないうちに、また見落としがひどくなり、石につまづいたり、トレイルでは無いところを進みそうになる。

1つめの山、La Giete への上りは、日本のアルプスにもよく見る、つづら折りを繰り返して高度を上げる道。
そんな道が、山の斜面に刻まれているところでした。

10人ぐらいの集団で登っていたのが、ひとり脱落、またひとり脱落するかたちで、だんだんと人数が寂しくなっていきます。
後ろを振り返ると、ライトの列で、そこに通ってきた道があることが分かります。
上を見上げると、小さなライトが、山頂はずっと先であることを知らせます。
ようやく山頂かと思っても、その上にライトの点が続いていて、ニセのピークだったことを知ります。

雨はだんだん止んできたものの、冷えてこないのはありがたい。

La Giete

やっとピークを超えて下り始めたとき、トレイルは石造りの小屋の中へ。
La Giete のチェックポイントで、エイドではないが、水が置いてあったので補給を済ませる。

ピークを超えても、つづら折りの単調な下り。
テーピングで緩和され、痛みは無いものの、固定されていて膝が曲がらない。
もったいないがテーピングを外す。痛みはあっても、脚が曲げられる方がよい。

木々の間から、ふもとの街あかりが小さく、点々と見える。 この辺の街あかりは、オレンジ色の一色なので、トンネルの中を思い出す。

ほんのすこしずつ大きくなるトリアンの街を横目に、淡々と下る。 これでもか、これでもかと、つづら折りのトレイル。 うんざり一色に支配され、 標高差800mを下って、ようやくトリアンの街。

上りはキロ20分、下りはキロ16分。だいたい予定通りだが、25人に抜かれる。
トリアンに着いた時は、ちょうど日付が変わって、9月3日になったところでした。


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2つ目:トリアン(Trient)からの登り

トリアンは、2つの山のちょうど谷にある小さな街。 エイドはすこし空いていて、補給したあと、椅子に座ったまま30分ほど寝てしまいました。
エイドを出ると、すぐに次の上り坂。冷えて震える身体を暖めるために、わざと大きなフォームで進む。

幻覚

二つ目の山、Catogne への上りは、日本のアルプスにもよく見る、つづら折りを繰り返して高度を上げる道。
そんな道が、山の斜面に刻まれているところでした。

後ろを振り返ると、ライトの列が、トリアンを越えて、の向こうの山から続いているのが分かります。 上を見上げると、小さなライトが、山頂はずっと先であることを知らせます。

5人ぐらいの集団で登っていたのが、ひとり脱落、またひとり脱落するかたちで、だんだんと人数が寂しくなっていきます。
だけど、ペースを上げても下げても付いてくるのが、何人かいる。

ふと横をみると、ランナーの気配だと思っていたのは、ただの大きな木でした。
一つ目の山のパターンを、脳が覚えていたんでしょう。

Catogne

ランナーがついてきて、振り向くと木で、ということが何回も繰り返す。

うんざりしてきた頃に、この山のピーク超え。
越えてしばらく進むと、遠くに石造りの家の、窓明かりが見えています。

「やっとエイドか・・・」

と思って近づいていくと、棒に巻かれた反射テープでした。
エイドの窓だと思って近づくと、反射テープか、ランナーの反射材。
これの繰り返し。

思うように走れないし、景色は変わらないし、同じところを無限ループしていて、もううんざりです。

天の声

うんざりしていても、それがまた繰り返す。


UTMBは最高のレースとか言うけど、絶景が望めるかと思ってたら半分以上は夜だし、同じ景色の繰り返しだし、足元を見てる分には日本もフランスも変わらんし、ちっとも前に進まないし、脚は痛いしで、なんでわざわざフランスまでやってきて、こんな思いをしなきゃならんのだと思ったら、だんだんアホらしくなってきて、嫌になってきました


そんな思いがどんどん高まっていき、「馬鹿馬鹿しいからさっさと帰って寝たい」という言葉にできるほど形がはっきりしてきた時のこと。


『苦しみを抱きしめて。』


と、隣からでもなく、天からでもなく、世界全体を包み込むように、鏑木さんの声が響きました。


その瞬間、電撃のように悟りました。


「これがUTMBなのだと。」


気づけば、夜が開けていました。

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ヴァロルシーヌ(Vallorcine)

ヴァロルシーヌへの到着は、朝の8時で、すっかり明るくなった頃でした。
上りと下りの平均ペースはキロ20分、ほぼ予定通りだが、相変わらず登りで抜いて下りで抜き返され、順位は36位の上昇。

暑くなりそうなので、ここでレインウェアの上下と、手袋を外しました。
10分の消費。


あの声が聞こえてからというもの、目も耳も触覚も鋭くなっていて、雨上がりということもあって、爽快に澄み渡っています。

いろいろな音や光が、洪水のように流れ込んでくるんですね。遠くを走る列車の音とか、ずっと向こうの街の反射とか。

近くとか、遠くとか関係なく、ぜんぶ入ってくる。

Col des Montets

後に確認したところ、ヴァロルシーヌからは、キロ8分のペースで約4kmを走り、51人抜き。
緩めの登りなんですが、このとき、「あと20キロだから、走れば1.5時間!」と計算していました。
やっぱり頭おかしいですね。

3つ目:フレジェール(La Fregere)への登り

最後の山。登っても、登っても、フレジェールの駅が見えてこない・・・。

コース変更で、山が1個無くなった位に思い込んでいたのが、とんでもなく厳しい登りに化けました。
頭のなかでは、迂回部分はロードか林道で巻いていって、フレジェール山頂駅に直登するぐらいに思い込みがありました。

よく考えなくても、世界のUTMBがそんなに甘いわけないですよね。
後に確認すると、獲得標高は変わっていませんでした。

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だけど、頭がパーになっているから、そんなことも分からない。


「おかしい。そろそろフラジェールの駅についても良いはず・・・。」

いったん疑いはじめると、ふたたび幻覚のループに突入しました。

山の上を見上げると、木々の間から、ロープウェイの駅がちらちら見え隠れする。
しかし近づくと、大きな岩。

「ロープウェイだから、ケーブルや鉄塔が見えるはず・・・」

と、隣の尾根の方をみると、やはり木々の間から、金属製の鉄塔が見え隠れする。 だんだんと高度を上げていき、鉄塔に近づくと、ただの立ち枯れた杉の巨木。

ずいぶんと登ってきて、もう1−2時間経ったんじゃないのかと時計をみても、10分も経っていない。
獲得標高も100mも上がっていない。

脳には、隠れたところを補って、あるかのように見せかける働きがあります。
ふだんなら、あり得ない候補は無意識のうちに却下されるのだけれど、極度の睡眠不足が、熟慮する回路を停止させてしまっている。
そんなとき直感は、自分にとって都合がよくて、最も心地よい候補を選び出す。
これが、幻覚の正体。期待通りでないことを疑いはじめると、どんどん奇妙な幻覚が起きてくる。

そのメカニズムを知っているから恐怖を感じることはないのだけれど、この笑えないコントが繰り返されるようなウンザリ感はどうにかならないものか。
10分って何分だっけ? とか、50mって何メートル? といった風に、相場観が完全に失われ、途方に暮れる。

幻覚から開放されたのは、目の前にスキー場のゲレンデが広がった時。 まだまだフラジェールの駅が小さいことよりも、無限ループからの開放感の方が大きかった。

フレジェール山頂駅(La Fregere)

フレジェール山頂駅への到着は、11時20分。ヴァロルシーヌを出てから3時間。
約10kmをキロ18分で、61人抜き。
予定通りのペースだが、何十時間も さ迷っていた記憶になっている。


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フレジェール山頂駅からシャモニーへ

最後のエイドとなるフレジェールは、休まずに出発。
時間内完走は見えているが、できるだけ早くゴールしておきたい。
どんどん認識能力がおかしくなっているのが分かるからだ。

シャモニーまで8km、標高差にして1,000m
キロ16分なら約2時間、と、すぐに暗算はできる。
しかし2時間という時間の見当がつかない。論理と実感のリンクが完全に絶たれている。

とりあえず、まったくゴール間際などでは、ない

スキー場に刻まれた林道は、スイッチバックなのに、それでも厳しい。

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この林道を、全身、HOKAを身にまとった、男女の3人組が登ってくる。

「アーレー(Allez )」

「アレ!アレ!(Allez,Allez! )」

元気すぎて、正直つらい。

力なくボンジュールとしか挨拶できない。

そしてトレイルは林道を外れ、もっと厳しく、まっすぐに降りていく。


昼間ということもあり、ハイカーもどんどん登ってくる。

犬も子供もいる。

そこそこの急登なのに、かなりよいペースで登ってくる。

普通に登山文化が浸透してるのだろうなあ、と感じつつ、下りは走れないので、道を譲りながら進む。


下から、トレイルランナーが走ってくる。

全身、HOKA。

「アレ!アレ!(Allez,Allez! )」

さっきのランナーだった。

どうやら、坂をループしているらしい。

合計3回会ったので、さすがにウザい。

彼は幻覚だったのかどうかすら定かではないが、ループネタはいい加減に勘弁してもらいたい。


うんざりしながらトレイルをポツポツ降りていくと、今度は

「がんばってください!」

と、日本人がふたり、登ってくる。

ふと顔を上げると、今度は吉住さん大瀬さんの姿がみえる。

知覚は歪んでるし、鏑木さんの声が聞こえたし、トレランのオールキャスト出現で、なんだか笑えてくる。

もう夢なのか現実なのか、境界が溶けてしまっていて、どっちがどっちなのか、もともと一つのものを、2つに分けているのか。

(後に聞いた話ですが、大瀬さんと吉住さんは、応援のため、本当に登っていたとのことです)

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ゴール!シャモニー帰還

シャモニー郊外の林道まで降りてくれば、あとは走れる。

沿道では、多くの人が応援してくれている。

林道が舗装路に変わり、道を左折する。

もう一回曲がって右折すると、きのう受付をした体育館が懐かしい。

川沿いに入ると、すでに走り終えたランナーが、ドロップバッグを抱え、歩いている。

右に曲がって橋を超え、繁華街に入ると、沿道の声援が一層、大きくなる。

UTMBロゴの入ったフェンスをドラムのように叩いて鳴らす人もある。

子どもたちのハイタッチに応える。

賑やかに応援されるなか、人混みに包まれたゴールゲートの向こうに、教会の塔を見ながらゴール。

42時間14分36秒。

長かったような短かったような、なんだかよく分からないまま、UTMBを完走しました。

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ゴール後〜打ち上げ(9月3日)

表彰式がちょうど始まり、デンヌさんやキリアンさんに会えるチャンスだったが、フィニッシャーズベストを受け取り、ドロップバッグを回収し、早々に立ち去った。

かなり頭がおかしくなっていたからだ。


感動も安堵もなく、 ゴールに向かうランナーとすれ違いながら、ドロップバッグを受け取りに、川沿いの道を体育館に向けて歩いたのを覚えている。

広場には、一昨日にはあった、たくさんの屋台もなくなっている。

シャモニーの街は、ゴールだけが賑やかで、だんだんといつもの観光地に戻っていっている。

賑やかなこのお祭りも、終わりが近づいている。


アパートに戻ってから、シャワーを浴び、夕食まで仮眠。

夕食は、ツアーでの打ち上げ。

疲れて、あまり覚えていない。笑

 

シャモニー ✈ 帰国(9月4日)

午前の早い段階で、シャモニーをバスで出発

ジュネーブ経由で、行きとおなじアエロフロートロシアで成田へ。

帰りはすこし短く、エコノミーでも休めた。

到着は、日本時間の5日、午前。

セントレアへの飛行機の乗継が悪く、午後までレスト。

名古屋に着いたのは、夕方遅くになってからだった。






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