光学式心拍測定(OHR)について、ガーミンの最新モデル、FA935 とスントの最新モデル、Spartan Sports Wrist HR を比較してみました。
右腕にスパルタンWHR、左腕にFA935を装着しました。基準はスパルタン・ウルトラ+胸部ベルトです。
今回は、DC Rainmakerさんの解析ツールを使いました。
ジョギング
キロ6で、1時間弱のジョギングの結果です。 赤がスパルタンWHR、緑が心拍ベルト測定、青がFA935です。
平均的な数値は、どちらもベルトと大きく変わりませんでした。 細かいところを見ると、心拍ベルトは小さな変動も拾っていますが、光学式の追従は双方ともゆるやかです。
また、光学式は、スタート直後に数値が乱れる傾向にあります。 最初の5分を拡大したものが、下になります。
スパルタンWHRは、上下に振れつつ、5分ぐらいかけて収束しています。 FA935もスタート直後にはすこし高めにでて、落ち着く傾向が感じられますが収束は早めです。
まだ身体が冷えていて、血液の循環もよくないとき、光学式による測定は、ウォームアップが終了するまで不安定だと思っておいたほうがよいでしょう。
インターバル
インターバルのように、心拍数の急変を伴う活動の場合には、どうでしょうか。
10分間のウォーミングアップののち、スピンバイクでタバタプロトコル(20秒-10秒)を行いました。
疲労のため、心拍を十分に上げきれていませんが、傾向はつかめると思います。
赤がスパルタンWHR、緑が心拍ベルト測定、青がFA935です。
光学式はどちらも、心拍が上がる方向への追従性は良いようですが、下がる方はワンテンポ遅れる印象です。
20秒-10秒という短いサイクルでのインターバルは、テスト条件としてはやや厳し目ですが、それでもインターバルの特徴は捉えられているので、光学式は実用上、問題はなさそうです。
トレイル
トレランで、身体の上下動や衝撃による影響はないか、見てみました。
こちらは、下り区間で特徴的な動作がみられたため、高低図もあわせて御覧ください。
赤がスパルタンWHR、緑が心拍ベルト測定、青がFA935です。
上り区間では大きな違いはありませんが、スパルタンWHRは、下り区間で大きな数値の乱れが確認できます。 前半、1時間すぎのあたりを拡大してみると、
このように、時々160を超える数値が観測されています。
この異常がでる原因としては、・腕振りの激しさ、・着地衝撃、・時計のフィットの悪さ、あたりが考えられますが、現時点でははっきりした理由は不明です。 現在、これらの現象に関して、Suunto の サポートに問い合わせを行っています。
装着位置を高めに
浮いている血管に当たらないよう、装着位置を手首から5cmほど、ひじ側にずらしてみました。
平均心拍数も、トレーニングエフェクトも同じ数値を示していました。スタート直後のズレはすこしみられるものの、ほぼ一致するようになりました。 スパルタンリストHRは、装着位置で、だいぶ精度が変わるようです。
まとめ
光学式は、心拍が早くなる方向への追従は良いようですが、遅くなる方への感受性は鈍いようです。
また、低い心拍数を正確に数えるのは苦手のようです。
それにしても、あまり装着位置を考えなくても誤数値の少ない、ガーミンの最新モデルの完成度は、とても高いと思います。
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